■体脂肪を増やすのは、たんぱく質ではなくカロリー/ 米研究 ― 2012年01月21日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2012/01/04
米ルイジアナ(Louisiana)州にあるペニントン生物医学研究センター(Pennington Biomedical Research Center)の研究チームが、1月4日の米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に発表した研究に依れば、高カロリーで低たんぱくの食事を摂り過ぎる人は、高たんぱくの食事を摂り過ぎる人よりも体脂肪が増える傾向にあるという。
研究は25人を対象に、たんぱく質の量の違いが体重増加・体脂肪・エネルギー消費にどのように影響するか56日間の実験を行った。たんぱく質含有率がそれぞれ5%(低たんぱく)、15%(標準値)、25%(高たんぱく)の食事を摂る3グループに分け、全員に1日当たり約1000cal程余分に食べてもらった結果、「低たんぱく質のグループ」の体重増加率は平均3.16Kgと、「標準たんぱく質のグループ」6.05Kg、「高たんぱく質のグループ」6.51Kgの約半分だった。一方、余剰エネルギーが脂肪として蓄積される割合は、「標準たんぱく質」と「高たんぱく質」のグループの約50%に対し、「低たんぱく質」のグループは90%と高い数値を示した。
このことより、余分にエネルギーを摂取した場合、体脂肪の増加に関連しているのは、たんぱく質よりはカロリーだという。
■ビール飲まなくてもビール腹 原因は運動量 医大調査 ― 2011年11月20日
滋賀医科大生活習慣病予防センターの上島弘嗣特任教授らが行った調査結果によると、中年男性の胴回りの肥満「ビール腹」は、アルコールの種類と腹囲には関係がなく、運動の頻度が少ないと腹囲が太くなることが確かめられたという。
調査は、同センターが2005年~08年にかけて、滋賀県草津市の40~70歳代の一般男性を無作為に選び、調査に訪れた1,095人に対し、腹囲などの身体測定と飲酒の習慣や種類・量について、アンケートと面接で調べたもので、年代別に腹囲の平均値をみると、60歳代は腹部肥満の基準(85cm以上)を0.3cm下回ったが、ほかはすべて肥満状態だった。
主に飲むアルコールの種類は、総アルコール摂取量の30%を超えるものと定義。複数種類を飲むがいずれも30%を超えない「混合型」が最も多く73.5%だった。次にビール型が20.1%、日本酒型9.1%、ワイン型1.8%と続き、腹囲との相関関係を統計学的に分析したところ、アルコールの種類と腹囲には関係がなく、運動の頻度が少ないと腹囲が太くなることが確かめられたというもの。
■「買い物療法」は高齢者の寿命を延ばす ― 2011年04月17日
台湾国家衛生研究院(National Health Research Institutes)のYu-Hung Chang氏らが、医学誌「Journal of Epidemiology and Community Health」(疫学・コミュニティーヘルス)オンライン4月6日版に発表したところによれば、毎日買い物に行く高齢者は、買い物に行かない人に比べ寿命が長くなるという。今回の研究は、1999年・2000年に実施された自宅で自立した生活を送る65歳以上の台湾人の栄養と健康に関する調査をレビューしたもので、被験者 1850人のうち約半数が全く又はほとんど買い物に行かないと回答、22%が週2~4回、17%が毎日買い物に行くと回答した。回答者のほぼ2/3が 75歳未満で、ほとんどが健康的な生活習慣を送っているとする一方、約2/3は2つ以上の長期的な健康問題を抱えていた。
頻繁に買い物に行く人は、比較的若く、男性が多かった。また、全体的な健康状態は良好で、運動や友人との食事で外出することが多く、意外にも喫煙やアルコール摂取量が多い傾向もみられた。1回/日 買い物をする人は、買い物に行かない人に比べ、身体的・精神的障害因子の調整後も死亡率が全体で27%低く、男性では 28%、女性では23%低かった。被験者のほとんどは「経済的に自立」しており、買い物に行かないのは貧困を示すわけではなかったこと等より、研究グループは、いわゆる体を動かす「運動」に比べ、買い物は形式張らずに簡単に楽しく体を動かす方法であり魅力的な選択肢であると結論している。
その他に「買い物をする」ことで、他人との関わりや、場所の移動が可能であること、金銭を扱えること、意志決定ができること等の特徴が寿命の長さをもたらしている可能性があるという。
▼原文:'Retail Therapy' Might Really Work
■適度な運動で海馬の容積が増加、米研究 ― 2011年02月13日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2011/02/01
米ピッツバーグ大(University of Pittsburgh)などの研究チームが、1月31日の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表した研究によれば、55歳以上の人が適度な運動を1年間続ければ、記憶の形成を担う脳の海馬の容積が増え、空間記憶が改善されるという。研究は、認知症がなく座りがちの生活を送る55~80歳の男女120人を、「ウォーキング(有酸素運動)を1日40分、週3日行う」、「ストレッチングのみを行う」のいずれかのグループに無作為に分け、1年間続けてもらった結果、ウォーキング(有酸素運動)をしたグループでは、海馬の容積が左側は2.12%、右側は1.97%増加した。ストレッチングをしたグループでは逆に、左側が 1.40%、右側が1.43%減少したというもので、論文を執筆した米ピッツバーグ大のカーク・エリクソン(Kirk Erickson)教授(心理学)によれば、「加齢に伴う海馬の萎縮は必然的なものだが、適度な運動を1年間続けるだけで海馬のサイズを大きくすることは可能」という。
■長時間の“スクリーンタイム”が心臓発作、死亡リスクを高める ― 2011年01月23日
英ロンドン大学(UCL)のEmmanuel Stamatakis氏らが、米国心臓病学会誌「Journal of the American College of Cardiology」2011年1月18日号に発表した研究によれば、長時間TVやパソコンの前で座って過ごしていると、心臓発作リスクおよび死亡リスクが増大する可能性があるという。2003年のスコットランド健康調査(Scottish Health Survey)に回答した成人4,512人のデータを分析したもので、4.3年の追跡期間中、325人が死亡し、215人に心血管イベントが発生した。
スクリーンの前で過ごす時間が「2時間/日」未満の人に比べ、「4時間/日以上」の人は、全死因による死亡リスクが48%高く、心臓発作、脳卒中および心不全のリスクが125%高かった。更に、喫煙・高血圧・体重・社会的階級および運動などの因子を考慮しても依然としてリスクが認められたという。多くの人は仕事でパソコンを使い、座る姿勢が生活の中心となっているので、何らかの形で毎日体を動かし、必要のないときは座らずに、余暇は何でもよいので体を動かすことが重要という。
重要なことは、運動をしても過剰なスクリーンタイムによる害の軽減がみられない点だという。
▼原文: Too Much TV May Be Linked to Heart Attack, Death Risk
■速く歩く高齢者ほど長生き…米医師が研究発表 ― 2011年01月15日
ピッツバーグ大学の医師らが65歳以上の男女計34,485人の歩行速度を記録した過去のデータを解析し、米医師会雑誌に発表したところに依れば、歩く速度が速い高齢者ほど長生きする傾向があるという。普通に歩く速さは、平均で0.92m/秒(時速約3.3Km)だったが、どの年齢でも1m/秒以上で歩く人は比較的長く生き、歩く速度が速い人ほど余命が長かった。一方、0.6m/秒以下の人は早く亡くなることが多かった。
速く歩くには強い心肺機能や筋力が必要で、歩行速度が健康度の目安になると考えられ、高齢者の余命を予測する指標になるかもしれないという。
■高齢者の余命、速く歩く人ほど長い 米研究 ― 2011年01月08日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2011/01/08
米ピッツバーグ大学(University of Pittsburgh)のチームが、1986~2000年の間に発表された9つの研究を分析した結果、65歳を超えた高齢者の予測生存率は、歩行速度と強い相関関係があり、高齢者では歩く速度が速いほうが余命が長かったという研究結果を、1月5日の米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に発表した。対象者34,485人の平均歩行速度は毎秒0.92mだったが、6~21年間の生存率を分析した結果、歩行速度の速い人のほうがその後の余命が長かったという。
毎秒1m以上の速さで歩く人は、その人と同じ年齢層、性別ごとに予測される場合よりも長生きしていた。この高齢者層グループの中では、全ての年齢グループで歩行速度と余命の長さに相関関係があったという。特に75歳以上では顕著なことが確認された。歩行にはエネルギー・動きの制御・支持などが必要で、また心臓や肺・循環器・神経・筋骨格系といった多くの臓器系にそれが求められるため、歩行速度の低下はこれら臓器系の障害を反映していると推測される。
■新しいガイドラインは癌患者の運動を推奨 ― 2010年11月20日
これまでは、癌患者は体力を温存するため、できる限り安静にすることが望ましいとされてきが、現在、癌の治療中・治療後の運動を肯定する科学的根拠が数多く蓄積されてきており、米国スポーツ医学会(ACSM)委員会は癌患者の運動に関するガイドライン(指針)を改訂する予定だという。米国スポーツ医学会(ACSM)委員会による結論は、癌患者および癌経験者は、普通の人と同じく週に約150分の中強度の有酸素(エアロビック)運動をするよう努めるべきというもの。負荷トレーニングやストレッチも推奨される。
2010年6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会でこのガイドラインを発表した米ペンシルベニア大学医学部(フィラデルフィア)准教授のKathryn Schmitz氏によれば、治療中の癌患者にとって運動は安全であるだけではなく、数々の便益があり、化学療法や放射線療法に耐えうる体力をつけることにより生存率の向上が期待できるという。
・倦怠感の軽減:
化学療法によって赤血球が減少するため倦怠感がみられることが多いが、有酸素運動をすることにより、倦怠感に対する治療の必要性を軽減することができる。
・筋肉量および骨量の低下を軽減:化学療法やホルモン療法を受けると筋肉量および骨密度が低下するが、定期的な運動によって癌・癌治療による筋肉量および骨量の低下を軽減できる。
・生活の質の向上:運動をすると、不安やストレスの軽減など情緒面でも利益を得られ、患者の全般的な快適さが向上する。
▼原文: To Best Fight Cancer, New Guidelines Urge Exercise
■ダイエットで脂肪を減らしたければ十分な睡眠を ― 2010年11月07日
Nikkei Medical Online HOT NEWS 2010/10/21
Ann Intern Med誌10月5日号から米Chicago大学のArlet V. Nedeltcheva氏らが、Ann Intern Med誌2010年10月5日号に発表した研究によれば、摂取カロリーを減らしてメタボ解消を狙う減量挑戦者は、睡眠時間を十分に確保しないと、体重は減っても脂肪は減らないという。
肥満な成人10人を対象にクロスオーバー試験を行い、摂取カロリーを同様に減らしても、睡眠時間8.5時間のグループに比べ、5.5時間に制限したグループでは脂肪の減りが悪く、空腹感も強かったという。
過去に行われた研究では、摂取カロリーを抑えられた状態で睡眠時間が制限されると、空腹感が強まり、食欲増進ホルモンのグレリンの血中濃度が上昇、食欲を抑えるホルモンであるレプチンの濃度は低下すること、一方、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態では、これらホルモンレベルに変化は見られないことが報告されていた。
※)グレリンは、空腹感を引き起こし、体脂肪の利用を抑制して脂肪組織の増大を招く作用を持つ。
クロスオーバー試験を完了したのは10人(男性が7人)。これらの患者の平均年齢は41歳、BMIの平均は27.4、ベースラインの睡眠時間は平均 7.7時間だった。
試験期間中の摂取エネルギーは、8.5時間群が1447kcal/日、5.5時間群が1450kcal/日だった。二重標識水法による消費エネルギーは、夫々2136kcal/日と2139kcal/日。14日間の試験終了時の体重減少は夫々2.9kgと 3.0kgで差はなかった。この結果から、効率良いダイエットを行いたいなら、一定期間睡眠時間が確保できるタイミングを見計らって開始した方がよさそうだと結んでいる。
原題:「Insufficient Sleep Undermines Dietary Efforts to Reduce Adiposity」
■夜間に光に当たり過ぎると体重が増え易い、米研究 ― 2010年10月16日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/10/12
米オハイオ州立大(Ohio State University)の研究チームが、米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)の10月11日版に発表したマウスを使った研究によれば、夜間に光に当たり過ぎると体重増加につながる可能性があるという。研究は、マウスを3グループに分け、「24時間明るい部屋」、「16時間明るく8時間暗い部屋(通常の昼夜のサイクル)」、「16時間明るく8時間薄明かりにする部屋」のいずれかに8週間置いた。
その結果、夜間薄明かりの環境下に置かれたグループのマウスの体重は、通常の昼夜のサイクルに置かれたグループに比べて、1週目から著しく増加し、その傾向は実験期間を通じて変わらず、このグループの実験終了時の平均体重増加率は約12gと、通常の昼夜のサイクルに置かれたグループ(実験終了時に平均8g増)より約50%も多く、24時間明るい環境下に置かれたグループの体重増加率も、通常のサイクルに置かれたグループよりは多かった。■「食べるタイミング」が重要
食べた餌の量は、他のグループのマウスと変わらなかったが、食べるタイミングが変化し、夜間に食べる頻度が増えたので、食べるタイミングが体重増加に大きく関わっていると考えられることから、更に「活動する時間帯に餌を与える」グループと「休息する時間帯に餌を与える」グループに分けて実験を行った結果、夜間薄明かりの環境下に置かれ、活動する時間帯に餌を与えられたグループの体重増加率は、その他の「活動する時間帯に餌を与えられた」グループとさほど変わらなかったことより、食事をいつとるかが体重の増加に大きく影響すると推測される。■夜間の活動で食べるタイミングが変化
これまでの研究では、コンピューターの使用とテレビ視聴の時間が長くなることと肥満とは関連があるとされて、運動不足に関連付けられることが常だったが、夜間にコンピューターを頻繁に使う人、夜間にテレビを長時間みる人は、誤った時間帯に食事をして代謝作用を混乱させている可能性があるという。




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