■人工甘味料は危険? 糖尿病のリスクを上げるって本当? ― 2015年08月21日
人工甘味料は危険? 糖尿病のリスクを上げるって本当?
■「カロリーゼロ」という表示「カロリーゼロ」と表示された人工甘味料入りの清涼飲料水。 一見、糖類が入っている飲料水より、体には良いように思われるが、大きな落とし穴が・・・・・。
■人工甘味料のリスクとは「人工甘味料」には、アスパルテームやステビア、キシリトール等がある。 こうした人工甘味料は消化吸収されないので糖尿病の人には、血糖値を管理するために有効とされていますが、最近の報告に依れば、糖尿病ではない一般の人がこうした人工甘味料を摂取した場合は、この人工甘味料が体に悪影響を与えるという。
■何故、人工甘味料で肥満や糖尿病が引き起こされるのか?
欧米や日本でも、人工甘味料入りの清涼飲料水を飲む人のほうが、糖類入りの飲料水を飲む人に比べて肥満になる確率や将来的に糖尿病になるリスクが高くなると報告されている。詳しいメカニズムは未だ判っていないが、2014年9月に発表された最新の研究では、人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩すため、血糖値が下がり難い状態をつくる原因になり得るという報告がありました。全体の解明には更なる研究が必要ですが、この人工甘味料と腸内細菌が、糖尿病や肥満に関係はありそうです。
■まとめ
その他の原因として、こうした人工甘味料を沢山取ることにより甘い味に対して鈍感になり、より強い味を好むようになってしまうので人工甘味料を使っていない飲み物では物足りなくなって、甘い味の(糖分を沢山含んだ)飲料を接種してしまい、結果として肥満や糖尿病になるリスクを高める。何事も、「ほどほど」の摂取が基本のようです。カロリーゼロと表示されていても沢山取りすぎるのは禁物。 水やお茶といった飲料水をできるだけ接種するように心がけるのが寛容かと・・・。
■海外産ハチミツにご用心 花の中毒物質でメマイ・血圧低下 ― 2014年01月30日
海外産ハチミツにご用心 花の中毒物質でメマイ・血圧低下
国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)が専門誌に報告したところに依れば、東京都内に住む60歳代の女性が、東南アジアで購入した蜂蜜をお湯に溶かして飲み、30分後、呼吸困難や視覚異常などの状態に陥り、数時間後には歩けなくなり、救急車を呼んだ。嘔吐や下痢は無く、病院で治療を受け回復し、翌日退院した。食べた蜂蜜の産地は不明だった。
ヘルシーな印象が強い蜂蜜だが、海外産の中には稀に中毒を起こすものがあるという。
蜂蜜には、ツツジの仲間が持つ中毒物質グラヤノトキシンが入っていることがあり、茶さじ数杯程度でメマイ・血圧低下・心拍の異常などを起こす。野生の蜂蜜を食べる習慣があるトルコの黒海沿岸部での発生が多く「マッドハニー病」と呼ばれ、患者数の統計は無いが、世界中で症例報告があり、トルコ等で生産された蜂蜜が、流通の国際化によって世界各地に広がっていると考えられている。
日本でも、1966年に長野県で集団中毒があったという報告しかないが、海外旅行やネット通販の普及などで今後増える可能性がある。欧州でも研究者が「近年、ネット通販でグラヤノトキシンを含む蜂蜜などが売られている」と警鐘を鳴らしている。
蜂蜜を食べた数時間後に気分が悪くなったら、早めに病院に行き「蜂蜜を食べた」と医師に告げることだという。
■抗生物質の多用で、薬物耐性菌の数・死亡者数が増加 ― 2013年10月17日
抗生物質の多用で、薬物耐性菌の数・死亡者数が増加
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324481004579080304013994872.html?mod=WSJJP_Health_Latest_News
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/09/17
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/09/17
米政府が9月16日の報告書で発表したところに依れば、米国で毎年200万人以上が抗生物質に耐性を持った菌による感染症に罹り、そのうち少なくとも2万3000人が死亡しているという。この報告書は悪化する公共衛生問題に積極的な対策を打ち出すよう求めている。
これ以外に年間約25万人がクロストリジウム・ディフィシレという細菌に感染し、このうち1万4000人が死亡しており、米疾病対策センター(CDC)は、細菌の脅威や抗菌剤に耐性を持った細菌の被害者数の概要を、初めて報告書で明らかにした。こうした耐性菌が大半の感染症を引き起こしている。
公共衛生の専門家は、通常は無害な内臓の細菌から結核まで、それらを殺傷する目的の抗菌剤に対してダーウィンが自然淘汰と呼んだ適者生存の闘いに勝ち残る細菌の数が増加していることに警鐘を鳴らしている。 淋病のほか、医療施設での感染拡大が認められた「スーパーバグ(超強力な細菌)」など一部の細菌は、それを殺傷する抗菌剤のほぼ全てに耐性を持っている。
この報告書は、過剰投与などを含め、抗菌剤への耐性が高まった理由を単刀直入に「ヒトにおける抗菌剤の使用の最大半分、動物における使用の大半がそれぞれ不必要・不適切で、万人の安全を危うくしている」と指摘している。
細菌は抗菌剤による殺傷をかわし迅速に進化している。抗菌剤の多用はさらに薬物耐性を持つ細菌が増えることにつながる。そうした細菌は不潔な手や医療器具を通じて、或いは空気中で運ばれ、病院内や地域社会で容易に蔓延する。報告書の推定では、(そうした耐性菌の感染)治療には余剰な直接医療費として年200億ドルの費用が掛かる。
CDCは、抗菌剤の一層思慮深い使用、耐性菌の追跡調査の改善、新薬の開発、耐性菌を迅速に検出する新たな検査を求めている。
報告書に依れば、米国でヒトより動物に投与される抗菌剤が増えており、ヒトが食物から薬物耐性菌に感染する可能性がある。成長を促す目的での食料生産動物への抗菌剤投与は「段階的に廃止」されるべきだという。
CDCは脅威の度合いに基づき、18の薬物耐性菌・真菌をランク付けした。3菌は「緊急」にランクされ、治療選択肢がほとんどなく広範囲にまん延する恐れがあることを意味する。この中には生命を脅かすクロストリジウム・ディフィシレが含まれ、抗生物質を最近投与され医学的処置を受けた人のほとんどがこの菌に感染する。同菌による死亡者数は2000~07年に5倍以上増加している。
▼原題:Antibiotics Losing Battle Against Bugs: Report
■薬が効かない新たな「殺人菌」 国境越えた医療で拡散 ― 2013年08月02日
薬が効かない新たな「殺人菌」 国境越えた医療で拡散
抗菌薬の「切り札」、「カルバペネム」を分解する新たな耐性菌が、世界各地で急速に広がっているという。多種類の菌を行き来する五つの遺伝子が元凶だ。このほど日本で初報告された新型耐性遺伝子OXA48を持つ肺炎桿菌は、新耐性菌の代表であり、その現状と対策は・・・。
■国境越えた医療で拡散CREとは、米国で急速に広がる新型多剤耐性菌「カルバペネム耐性腸内細菌科の菌」という意味の英語の頭文字。殆ど全ての抗菌薬が効かない。
■恐ろしさ、3つの理由 CREの恐ろしさには、三つの理由がある。
CREが世界的に広がる背景には、外国で手術などを受ける医療ツアーの普及がある。英の感染研は、英国内のCRE患者の多くは、インドやパキスタンで手術を受けた人や、その人と接触した人だと発表している。
医療ツアーがまだ一般的でない日本は、先進国でほぼ唯一の「CRE低汚染国」だが、海外で入院して帰国した人から見つかる例が増え始めている。昨年5月、80歳代の男性がエジプト観光中に高熱を出した。現地の病院に入院し、数日後に国立国際医療研究センター(東京都新宿区)に転院。この時の検便からCREが見つかった。
【理由1】遺伝子が五つカルバペネム分解遺伝子は、少なくとも5種類見つかっていて、腸内細菌がそのどれかを持つとCREになるが、特徴が違う。種類が多いので検出が難しく、見落とし易い。
【理由2】強力な増殖力CREは、驚異的な増え方をする。その秘密はリング状の細胞内物質「プラスミド」にあり、プラスミドは、自分の複製を作り他の菌に渡す。5種類の耐性遺伝子はこの物質に潜んでいて、プラスミドが複製・伝達されるたび耐性遺伝子も複製・伝達され、周囲の菌をCREに変えていき、分裂とプラスミド伝達の相乗効果で、爆発的に増殖する。
【理由3】腸内潜伏CREに変化するのは、腸内に常在している平凡な大腸菌や肺炎桿菌で、腸以外の臓器に移動すると、膀胱炎や肺炎などを起こすが、普段はおとなしい。
■封じ込めには基本の徹底
CRE遺伝子の一つ、OXA48を持つ肺炎桿菌を昨年に日本で初めて見つけた千葉県船橋市立医療センター微生物検査室の長野則之主任に依れば「自分の腸内細菌がCREに変わっても、健康な時なら気付かない」という。だが、いったん抗菌薬を使うと状況は一変し、腸内にいる「薬が効く」菌は死んでいき、CREが蔓延し、肺炎や敗血症を引き起こし、便を介して他人にうつる。仏では3年前にCREの院内感染が起き、5/7人が死亡した。現在、CREに効く薬はなく、新規抗菌薬の開発も滞っている。
東邦大の舘田一博教授(感染症学)は、産官学が力を合わせて新薬開発を急がなくては、ペニシリン発見以前の暗黒時代に戻り兼ねないと危機感を示す。
米政府は一昨年、新規抗菌薬には特許延長や優先審査など優遇するという創薬を促す新法を作った。
新薬が登場するまでに出来ることは何か。 幸い、日本ではまだCRE汚染は広がっていない。専門家は、監視・院内感染予防策や検出技術の向上・抗菌薬の適正使用といった基本を徹底すれば、封じ込めは可能と口をそろえる。
■プラスチック容器で食べ物を温めるのは危険か ― 2013年06月23日
プラスチック容器で食べ物を温めるのは危険か
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324289404578442220174750746.html
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/04/24
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/04/24
プラスチック容器に入った食べ物を電子レンジで温める行為について、プラスチック等の危険物質について10年以上研究を続けているアリゾナ州立大学のバイオデザイン研究所環境安全センターのディレクター、ロルフ・ハルデン博士に聞いた。
フタル酸とビスフェノールAには要注意ハルデン博士に依れば、「プラスチックの成分を体内摂取して死ぬ人がいるかどうかは、分からない」が、「先進国では乳がん・肥満・思春期早発症といった健康障害があるが、こういった健康障害は発展途上国では少ない。ライフスタイルの問題が背景になるからだ。」と云う。その上で公衆衛生の観点から、プラスチック容器を熱すると、健康に害のある物質が溶け出て、体内に取り込んでしまい兼ねないため避けた方が良いと警告する。
気をつけなければならない物質は2つプラスチックが登場したのは1900年代初頭。命を救う医療機器にも、ヘアー・コンディショナーにも髪の柔軟性を増す成分として入っていて、プラスチックはあらゆるところで使われているが、体内に取り込むと危ない2つの化学物質が含まれている。
捨てる時期
先ず第一に、フタル酸類の化合物は、PVC(ポリ塩化ビニル)容器の柔軟性を高めていて、熱すると溶け出してくる可能性がある。体内に摂取されるとホルモンバランスを崩したり、障害児が生まれる可能性があると云う。但し、どの程度の量で問題が起こるかは分かっていない。先進国では血液にこれが混じっていない人はほとんどいないという。
プラスチック容器に入れ電子レンジで温めただけのランチは、唯でも興ざめだが、その上、体にも善くないかもしれないのだ。
次は、ビスフェノールA(BPA)で、フタル酸よりも悪影響を起こす可能性がある。かつてエストロゲン(女性ホルモンの一種)の代わりになるのではないかとして研究されたこともある。透明で丈夫なポリカーボネートの大量生産に使用されていて、金属のカンの内側の被膜やレシートの紙にも使われている。米食品医薬品局は、2012年7月に哺乳瓶にBPAを使用することを禁止したのは、発育を遅らせる懸念が消費者の間で高まったためだ。
プラスチック容器の底に書いてあるリサイクル番号は、その番号から中に含まれている化学物質が分かることがある。例えば「No.7」にはビスフェノールAが含まれている可能性が高い。あなたの机の上に、このリサイクル可能な容器に入ったミネラルウォーターは、BPAを大量に含んでいるかもしれない。電子レンジにて加熱した時、溶け出す化学物質の量はプラスチックの種類や、熱を加える時間や容器の状態などによっても変わる。古くてヒビが入った容器や何百回も洗った容器は、温めた時に溶け出す毒素が多い。変形したり変色してきたらゴミ箱行きのサインだという。
■食器洗浄機、カビに注意 7割で検出、感染症原因にも ― 2013年06月01日
食器洗浄機、カビに注意 7割で検出、感染症原因にも
大阪市立自然史博物館の浜田信夫・外来研究員が、2012年の秋に食器洗浄機がある大阪府内の134世帯の協力を受け、洗浄水や内部を拭き取った試料からカビの有無を調べた結果、サンプル調査の7割近くで食器洗浄機の内部にカビが繁殖していることが判ったと云う。
調査結果は、68%に相当する91台からカビが見つかった。ドアからの水漏れを防ぐパッキング部分は58台(43%)から検出され、18台には洗浄水1mL当たり100個以上のカビが見つかり、同1,000個以上のものも2台あった。
使用年数が1年を超すと、年数とカビの数に明確な関連は見られなかったが、「漂白剤入り洗剤を使った」洗浄機では、「漂白剤入りを使わない」洗浄機よりカビの数が1/3~1/10と少なかった。
浴室や洗濯機ではあまり見られない「エクソフィアラ・デルマチチヂス」という種のカビが、際だって多かったという。このカビは「ヒト病原真菌」と呼ばれる種で、抵抗力が弱まっている人の脳や肝臓などに腫瘍を作ったり、通常は感染症源にならない常在菌が引き起こす「日和見感染」の原因になったりすることがある菌で、他の多くのカビが耐えられない41~42℃でも生育するため、高温の洗浄機内でも生き残ったもので、こまめな手入れが必要だ。
■メラミン製食器で腎結石リスクが増大? ― 2013年04月24日
メラミン製食器で腎結石リスクが増大?
http://news.e-expo.net/world/2013/02/post-102.html
健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース:TOP > 研究発表 > 2013/01/21
健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース:TOP > 研究発表 > 2013/01/21
台湾、高雄医学大学のChia-Fang Wu氏らが「JAMA Internal Medicine」オンライン版の1月21日号に発表した研究に依れば、メラミン製食器により腎結石リスクが増大する可能性があるという。
メラミンは、工業分野で広く利用され、多くの家庭用品に含まれる化学物質で、皿・椀や丼・マグカップなどの食器類に使用されており、食器から食品中にメラミンが入り込むことが以前から知られており、特に古い食器や質の悪い食器では、高温の食品(スープなど)や酸性度の高い食品がメラミンの混入を促進する可能性があるという。
今回の研究では、12人の健康な男女を対象に、メラミン製またはセラミック製の丼で熱い麺入りスープを食べてもらい、12時間後に被験者の尿を採取した。3週間後、使用する丼の種類を入れ替えて同じスープ麺を食べてもらい、再度尿を採取した。
スープ麺を食べてから12時間後の総メラミン値は、メラミン製の丼では8.35 μgだったのに対し、セラミック製の丼では約1.3 μgだった。
Spaeth氏によれば、メラミン曝露によるリスクの特徴を明らかにするヒトのデータは殆どないが、動物を用いた研究では、メラミン摂取が腎結石、腎損傷の原因となるほか、癌を誘発する可能性もあることが示されているという。メラミンを含有する食器類の使用を避けることは妥当であり、フタル酸エステル類やビスフェノールAなど、人体への害が疑われる他の化学物質についても同じことがいえる。
2008年には、中国で乳児用粉ミルクに高濃度のメラミンが混入しているのが見つかり問題となった。
▼原題は、「Could Chemical in Dishware Raise Your Risk for Kidney Stones?」
■抗生物質が効かない「悪夢の細菌」日本でも広がる〈週刊朝日〉 ― 2013年04月03日
抗生物質が効かない「悪夢の細菌」日本でも広がる〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130327-00000001-sasahi-hlth
Yahoo! ニュース・雑誌 > 2013/03/27
Yahoo! ニュース・雑誌 > 2013/03/27
米疾病対策センターが3月5日に公表したところに依れば、最強の抗生物質である「カルバペネム」が効かない腸内細菌(カルバペネム耐性腸内細菌=CRE)の感染が、米国でこの10年で広がっており、この間、検出率は約4倍に増えたという。
このCREは、健康な人に感染しても発症しないが、高齢者や免疫力が低下し人が感染すると、恐ろしい症状を引き起こす。 口から体内に入った細菌は、腸管や尿管などに付着して増殖し、血液に感染すると敗血症になり、多臓器不全などを引き起こして、やがて死に至るという、非常に危険な細菌だ。
ついに日本でも、昨年11月に千葉県内の病院に入院した60代の男性患者の痰や便からCREが見つかった。この患者は東南アジアで頭部の手術を受けていた。また、国内の約600の医療機関を対象にした2011年の調査では、CREと同種の大腸菌に感染した患者が103人見つかっており、『大きな病院だから安心』というわけでは無いと云う。
週刊朝日 2013年4月5日号
■悪夢の細菌-最強の抗生物質も効かない薬剤耐性の細菌が増加 ― 2013年03月18日
悪夢の細菌-最強の抗生物質も効かない薬剤耐性の細菌が増加
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323994204578343281390027100.html
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/03/07
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/03/07
米疾病対策予防センター(CDC)が、3月5日明らかにした所に依れば、米国の病院では治療が難しく、場合によっては全く治療が不可能な感染症例が増えていて、その感染が医療機関外の人々にまで広がる恐れがあるという。
原因は、enterobacteriaceae(腸内細菌科)として知られる細菌の一種で、消化器官に通常存在するが、膀胱・血液など本来存在していない器官に到達すると感染症を引き起こす可能性があるというもので、 CDCは、この細菌の薬剤への耐性が上がっていると指摘し、感染を検知・予防する方策を果敢に講じることが流行阻止に効果的だと述べた。
CDCに依れば、カルバペネム系の強力な抗生物質(悪性感染症の治療の最終手段として使われることが多い)に耐性を持つ腸内細菌への感染の比率は、10年前の1.2%から2011年時点で4.2%へと増えている。それらの腸内細菌の中で最も厄介な部類とされるクレブシエラ(グラム陰性の桿菌)ではさらに顕著で、薬剤に耐性を持つ細菌の比率が、10年前の1.6%から10.4%へと大きく上昇している。 これらはカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)と呼ばれ、これによる血流感染が起きると、約半数もの患者が命を落とすという。
CREの感染症は、院内感染の原因で最も多いメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による感染症ほど広がっていないものの、昨年上半期に短期入院型の病院でCRE患者が少なくとも1人いた病院の比率は4%近く、長期型の急性期病院では18%近くに達した。またCDCによると、薬剤耐性を持つクレブシエラへの感染は、10年前にノースカロライナ州の1件の医療機関で初めて確認されたが、現在は42の州で報告されている。
CDCは病院や医療機関に感染の予防策を取るよう呼び掛けている。手洗いの励行、医療器具をできるだけ早く患者から取り外す、感染した患者を隔離する、感染拡大を防ぐためCRE患者専用の病室・器具・スタッフを準備するといったことだ。
関係者は、MRSAは市場に出回っている比較的新しい抗生物質で治療可能だが、CREは治療の選択肢がほとんどなく、新薬が早期に開発される見込みもない。更にCREは抗生物質への耐性を他の細菌に伝えられるため、医療機関の外に広がり、他の健康な人々にまで及ぶ恐れがあると警告している。
■ディーゼル排気に発がん性を確認、WHOの研究機関が発表 ― 2012年06月29日
ディーゼル排気に発がん性を確認、WHOの研究機関が発表
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2883727/9106659
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2012/06/13
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2012/06/13
世界保健機関(World Health Organization、WHO)の付属機関、国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer、IARC)は6月12日、ディーゼルエンジンの排気に発がん性があるとして人への暴露の低減策を講じる必要があると発表した。
IARCは1988年、ディーゼルの排ガスを「恐らく発がん性がある」物質のグループに分類していた。尚、ガソリンの排気については1989年発表の評価と変わらず「発がん性が疑われる」との結論に至ったと同日発表した。
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