■電波の医療機器等への影響 LTE方式の携帯電話端末についても従来と同様に ― 2013年12月30日
QLifePro > 医療ニュース > NEWS > 医療 2013/12/25
植込み型医療機器の動作への影響は確認されず総務省が12月25日に発表したところに依れば、平成24年度における電波の植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ及び植込み型除細動器)への影響に関する調査において、LTE方式の携帯電話端末について実機による影響測定を実施した結果、植込み型医療機器の動作への影響は確認されなかったという。
総務省は、平成12年度から毎年度、新たに導入された各種電波利用機器を対象に、それらの機器から発射される電波が植込み型医療機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)に与える影響について調査を実施しており、平成24年度は、新たにLTE方式の携帯電話端末について調査を実施。また、複数種類の電波を同時に照射した場合の影響については、本格的な調査を行うための試験方法が確立していなかったことから、予備調査として適切な試験方法の検討を行った。
現在使用されている植込み型医療機器の中から選定した25機種(植込み型心臓ペースメーカ13機種、植込み型除細動器12機種)を対象に、スクリーニング測定を経た上でLTE方式の携帯電話端末実機を用いた影響測定を実施し、その影響の発生はなかったという。
この調査結果を踏まえ、「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」の対象をLTE方式の携帯電話端末にも拡張し、従来の携帯電話に関する指針を適用していくという。
▼総務省 報道資料 2013.11.14
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban16_03000187.html/
■携帯の電磁波、検査強化へ 総務省、体への影響考慮 ― 2013年07月14日
総務省は、携帯電話から出ている電磁波について、人体への影響を考えて検査の基準を厳しくする。7月にも規則を改正し、来年4月に新しい基準を適用する予定という。
背景には、パソコンやタブレット端末をスマートフォン経由でインターネットにつなぐ「テザリング機能」が広がり、携帯電話から出る電磁波の量が増えたため。市場に出回っている大半のスマホは、新しい検査でも基準を超えない見通しという。
携帯電話は、電磁波を出していて、人体に当たると体温が僅かに上がる等の影響がある。許容量は「体温を1度上昇させるエネルギー量の1/50程度」と定め、携帯電話メーカーは、この基準に沿って検査をしていて、新たな検査は、テザリングのため、携帯電話回線を使ったデータ通信と、他の機器との間の無線LAN通信を同時に行うスマホを対象にする。現在は通話の時に出る電磁波だけを計測している。
また、胸や腰周りのポケットなどにスマホを入れたまま使うケースも増えたため、現在の基準で求めている頭部への影響だけでなく、全身への影響も検査する。
■都の排ガス規制強化後、脳卒中の死亡率低下 ― 2012年07月13日
朝日新聞デジタル > 2012/06/27
岡山大の頼藤貴志准教授(環境疫学)らは、都がディーゼル車規制を強化した06年4月の前後各33カ月にわたり、都が測定している「PM2.5」濃度と、都区部での脳卒中死者数を1日ごとに調べ比較した結果、ディーゼル車の規制を強化した2006年を境に、東京都区部で脳卒中の死亡率が8.5%低下したと推計した。規制強化がなければ死者数は実際よりも更に増えていたと見られ、東京都区部の人口に当てはめると、632人/年の脳卒中死を防いだことになるという
「PM2.5」の環境基準は、日本では09年9月に「1年平均15μg以下」と定められたが、環境省によると11年3月時点で基準を満たしていたのは全国46カ所の測定局のうち3割以下だった。
02年に1立方m当たり27.5μgあった「PM2.5」は、09年には15.9μgまで減っていた。規制強化前後の各33カ月間の平均値は、強化前が22.8μg、強化後は20.3μgだった。一方、脳卒中による死者は、規制強化前33カ月間は20,460人、強化後33カ月間は19,728人だった。
■風疹・はしか、海外型急増 「旅行・出張前に接種を」 ― 2012年02月23日
朝日新聞デジタル > 2012/02/08
国立感染症研究所や地方衛生研究所が2011年に国内の患者から採取した麻疹ウイルス約120検体、風疹ウイルス約20検体の遺伝子の特徴を調べた結果、麻疹は東南アジア、欧州など海外で流行しているタイプがほぼ100%を占めた。海外タイプは3年前から急増しており、風疹も大半がタイやフィリピン、ベトナムなどで流行しているタイプの可能性が高かったというもので、専門家は「海外に行く前や、妊娠を希望する人は、男女共ににワクチン接種を」と呼びかけている。
妊娠初期の女性が風疹に感染すると、子どもに心臓病や白内障、難聴などの障害が出る危険がある。妊娠中に麻疹に感染すると、1/3が流産・死産したという報告もある。
風疹は、現在は男女共にワクチンの定期接種が求められているが、1977~94年までは女子中学生のみを対象とした集団接種だった為、30~40代の男性で風疹への抗体を持っている人は7~8割にとどまる。麻疹も定期接種の接種率は90%台で、30~40代で抗体がない人もいる。
■ノートPC利用の男性はご用心、無線LANで精子損傷の恐れ ― 2011年12月19日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2011/12/02
医学誌「Fertility and Sterility(生殖能力と不妊)」に発表されたアルゼンチンの研究チームの報告によれば、男性が無線LANにてノートPCを膝の上で使うと精子が損傷するかもしれないという。
研究チームは、データをダウンロード中のノートPCの近くに健康な精液を置いたところ、4時間後、精液中の精子の25%が活動を停止していたという。ノートPCから離れた場所に置かれた精子は、活動停止は14%に留まっていた。また、ノートPCに近い精子では、ノートPCから離れた場所に置かれた精子に比べ3倍以上に当たる9%がDNAの損傷を受けていたという。原因は、無線LANから放出される電磁波だと推察される。
一方、同誌に同時掲載された米ストーニーブルック大学(Stony Brook University)の研究では、男性被験者29人の陰嚢のそばに温度センサーを設置し、膝の上でノートPCを使ってもらう実験によれば、10~15分後にセンサーを確認したところ、温度は精子の生産を阻害するレベルに達し、膝の上で1時間使うと、睾丸の温度が2.5度上がる可能性があるという。
精子の生産を最大にするためには、睾丸の温度を体温より1~2度低く保つ必要があるので、この問題を回避するためにノートPCを使う場合は、膝の上で使わずにデスク上で使えばよいという。
■携帯電話の電磁波「発がんの可能性も」 WHOが分析 ― 2011年06月05日
世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)が、5月31日に発表したところによれば、携帯電話の電磁波と発がん性の関連について、限定的ながら「可能性がある」との分析結果を発表した。耳に当てて通話を長時間続けると、脳などのがんの発症の危険性が上がる可能性があるといい、予防策としてマイク付きイヤホンの使用を挙げている。
今回検証した過去の研究では、30分/日、10年以上の携帯使用で、神経膠腫(グリオーマ)の危険性を40%高めたとの報告があるが、発がん性が明確に証明されたとまでは言えないという。
一方で、電子レンジやレーダーを職業上使う場合や、ラジオやテレビ、各種無線通信に日常生活で触れる場合も同様に検証したが、発がん性との関係はないとも結論づけた。
「発がん性分類」について、WHOの一機関である国際がん研究機関(IARC)が判断する、人間への発がん性の危険度について五つの分類が有る。
(1)発がん性がある=グループ1
(2)おそらくある=グループ2A
(3)可能性がある=グループ2B
(4)あるかどうか分類できない=グループ3
(5)おそらくない=グループ4、の五つの分類がある。
今回の「可能性がある」というランク(3)には、殺虫剤や人工着色料に含まれる化学物質など約240が挙げられている。コーヒーも膀胱がんとの関連で(3)に分類されている。
■基礎からわかる放射能対策 ― 2011年03月29日
■被曝から身を守るために
福島第一原発の事故での、放射性物質の野菜や水道の汚染が報告された。放射線の体への影響はどんなものか、被曝を防ぎ健康への害を減らすにはどんな対策をとるのが適切か。知っておきたい基礎知識と生活の注意点が纏められている。
- 食品・水、数回摂取でも問題なし (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38410- 健康への影響、100ミリ・シーベルトが目安 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38404- 屋内退避は効果的 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38401- 雨や雪への過度な対応不要 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38398- 避難時、皮膚・口・鼻を覆う (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38396- ヨウ素剤、現段階では不要 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38397- 行動記録で被曝量推定 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38395- 基準上回る水道水、乳児も入浴・洗髪 問題なし(2011年3月24日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38507
- キーワード ベクレル (2011年3月24日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38543- キーワード 半減期 (2011年3月24日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38542- キーワード 水質汚染 (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38544- キーワード 被曝 (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38210- キーワード 放射性物質 (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38209- キーワード シーベルト (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38207
■ノート型PC使用による身体的損傷に注意 ― 2010年09月22日
米ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校医学部のKevin Carneiro博士らの研究グループが、ノート型パソコンのビーユーザーは、姿勢の悪さが促進され、頭痛・筋肉の損傷をはじめ消耗性の首・肩・手の障害を引き起こす可能性があると注意を呼び掛けているという。ノート型パソコンにおけるキーボードとモニターの一体型構造上、指と身体の位置が良くないと手首の神経損傷や手根管症候群の原因となり、首の位置や肩の姿勢が悪いとその部分の筋損傷や痛みを引き起こすことにつながり、徴候としては頭痛、手首の痛み、手指のうずき、首や肩の痛みなどの形で現れるという。
対策:
- ノートPCを使用するときは、肘・膝および腰の角度が90°になるようにする。
- 正しい姿勢が取れるよう、外部モニターや外付けキーボードを利用する。
- ドッキングステーションを用いて、首を曲げずにスクリーンを見られるよう調整する。
- 背もたれのついた調節可能な椅子を選ぶ。
- 首を曲げずにすむようにスクリーンの傾きを調節し、手首が自然な位置になるようマウスを置く。
- 約20分ごとにこまめに休憩する。
- 十分に水分を摂ることで、椎間板の潤いが保たれる。
■ビーチパラソル利用に思わぬ落とし穴、紫外線の34%が「素通り」 ― 2010年07月25日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/07/22
スペイン・バレンシア大(University of Valencia)の研究チームが、医学誌「Photochemistry and Photobiology(光化学と光生物学)」の7/19の週に出版された号に発表したところによれば、ビーチパラソルでは、皮膚がんや白内障などの原因になる太陽の紫外線を期待するほど防げないという。半径80cm、高さ1.5mの青と白で塗られたキャンバス地のビーチパラソルの下に、紫外線センサーを置いて測定した結果、太陽からの直接放射はほぼ全てが遮断できていたが、横から侵入する拡散放射(全紫外線の34%に相当する)には無防備であることが判ったという。
このことより、ビーチパラソルの下に隠れる際にも、日焼け止めや帽子、衣服などで紫外線対策は必要のようだ。
■携帯電話の電磁波がアルツハイマー病を予防? ― 2010年01月21日
米サウスフロリダ大学(タンパ)フロリダアルツハイマー病研究センターのGary Arendash氏らが、医学誌「Journal of Alzheimer's Disease(アルツハイマー病)」オンライン版で1月6日に発表した研究にによれば、携帯電話から発生する電磁波がアルツハイマー病を予防し、さらには回復させる可能性があることをマウスを使った実験で明らかにしたという。今回の研究では、アルツハイマー病を発症するよう遺伝子操作したマウスを、高周波電磁波に2回/日、各1時間、7~9カ月間曝露させた結果、健康な若いマウスにはアルツハイマー病の発症が全くみられなかった。また既に発症した老齢マウスには記憶や認知障害の改善がみられた。
また、正常なマウスでは電磁波曝露後に記憶容量の向上が認められ、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβ蛋白が電磁波により減少することが判明したという。原因は、脳内の温度が電磁波を受けている間に上昇するためではないかと著者らは考えているという。このマウスの研究にはまだ疑問点も多く、アルツハイマー病のマウスモデルとヒトとの間には正確な相互関係があるわけではない。最新の研究でも携帯電話の使用と脳腫瘍の間にわずかながら関連が認められていることより、携帯電話を使えば認知症の予防になると安易に考えてはならない。
▼原文: Could Your Cell Phone Help Shield You From Alzheimer's?
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