■新しいガイドラインは癌患者の運動を推奨 ― 2010年11月20日
新しいガイドラインは癌患者の運動を推奨
これまでは、癌患者は体力を温存するため、できる限り安静にすることが望ましいとされてきが、現在、癌の治療中・治療後の運動を肯定する科学的根拠が数多く蓄積されてきており、米国スポーツ医学会(ACSM)委員会は癌患者の運動に関するガイドライン(指針)を改訂する予定だという。米国スポーツ医学会(ACSM)委員会による結論は、癌患者および癌経験者は、普通の人と同じく週に約150分の中強度の有酸素(エアロビック)運動をするよう努めるべきというもの。負荷トレーニングやストレッチも推奨される。
2010年6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会でこのガイドラインを発表した米ペンシルベニア大学医学部(フィラデルフィア)准教授のKathryn Schmitz氏によれば、治療中の癌患者にとって運動は安全であるだけではなく、数々の便益があり、化学療法や放射線療法に耐えうる体力をつけることにより生存率の向上が期待できるという。
・倦怠感の軽減:
化学療法によって赤血球が減少するため倦怠感がみられることが多いが、有酸素運動をすることにより、倦怠感に対する治療の必要性を軽減することができる。
・筋肉量および骨量の低下を軽減:化学療法やホルモン療法を受けると筋肉量および骨密度が低下するが、定期的な運動によって癌・癌治療による筋肉量および骨量の低下を軽減できる。
・生活の質の向上:運動をすると、不安やストレスの軽減など情緒面でも利益を得られ、患者の全般的な快適さが向上する。
▼原文: To Best Fight Cancer, New Guidelines Urge Exercise
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