・栄養バランスで朝の集中力 ― 2007年07月06日

YOMIURI ONLINE > 医療と介護 > ニュース 2007/06/15
大塚製薬が、日本臨床栄養学会雑誌6月号に発表したところによれば、朝食は体温を上昇させ、脳活動を活発にするとされるが、朝食後に作業効率を高めるには、糖分(エネルギー)摂取だけでなく栄養バランスが重要であることがわかったという。研究は、男性20人(平均32.7歳)下記の4通りの朝食メニューを1週間ごとに替えて続け、いずれも約400Kcalとし、食後、暗算や記憶力テストなどを行い、体温や血液、疲労感、集中力を調べた。
洋食を食べた場合、朝食を食べない時に比べ、疲労感がなく、作業の集中度は高く、成績も良かった。栄養調整食品も同様だった。一方、おにぎりの場合、血糖値は上昇したが、体温や作業効率、疲労感は差がなかったのは、おかずが無かったためと同社佐賀栄養製品研究所の樋口智子研究員は分析している。
- パン、野菜サラダ、ハム、卵の洋食
- 多様な成分の入った市販の栄養調整食品
- おにぎり
- 朝食抜き
・代替医療は効くのか / がんに「サプリ」「免疫」研究 ― 2007年07月06日

YOMIURI ONLINE > 医療と介護 > 医療ルネサンス 2007/06/15
前立腺がん治療における「待機療法」で、四国がんセンター(松山市)では、あるキノコ系サプリメントの効果を調べる臨床試験を行っている。
この臨床試験は、同センター病棟部長、住吉義光さんが班長を務める、がんの補完代替医療に関する厚生労働省助成研究の一環で、全国7施設で80人について進行中だ。6か月服用後、PSA(前立腺特異抗原)の検査数値が下がるかどうかを調べる。免疫療法は、がん細胞特有のたんぱく質の切れ端を含んだワクチンを注射することで、体内の異物を排除するリンパ球の働きを活発にし、がんを排除しようという方法。臨床試験は全国の十数施設で行われている。
2001年の厚労省研究班調査では、がん患者3100人のうち、約45%が何らかの補完代替医療を使用しており、抗がん剤などの効果を下げてしまう恐れのあるものもあるが、使用者の6割が医師に相談していない。
▼「がんの補完代替医療ガイドブック」:
厚労省研究班が作成したもので、がん患者向けに、利用を検討する際の考え方などを示されており、サプリメントの検証に関する資料も掲載されている。 金沢大学のHPに掲載されている。
http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med67/guide/index.htmlPDF版は、http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med67/guide/image/cam_guide_0607.pdf
・トランス・脂肪酸:摂取量「日本人、少ない傾向」--食品安全委 ― 2007年07月06日

毎日新聞・ 暮らし ・ 健康 2007/06/22
トランス脂肪酸は、マーガリンやケーキ作りに使うショートニングなどの加工油脂に含まれ、過剰摂取が動脈硬化などにつながると指摘されている。このため、摂取量の多い米国を中心に食品への使用を制限したり、食品業界ではトランス脂肪酸以外の油への切り替えが進んでいる。このトランス脂肪酸について、食品安全委員会は21日、日本人の摂取量は0.7~1.31g/日で、1日当たりのエネルギー摂取量に占める割合は、WHOの最大でも1%未満に対し0.3~0.6%だったとする調査結果を発表した。
同委員会が昨年度、摂取状況の調査を実施。国内に流通している食品386種のトランス脂肪酸含有量を分析し、04年度の国民健康・栄養調査の食品摂取量と、日本マーガリン工業会の食用加工油脂の生産量から、摂取量を推計したもので、同委員会は「WHO(世界保健機関)が報告書で示した数値を下回っており、諸外国に比べ少ない傾向にある」としている。
・健康食品で鉄分過剰摂取、C型肝炎に悪影響も ― 2007年07月06日

YOMIURI ONLINE > 医療と介護 > ニュース 2007/06/24
25日発売の「読売ウイークリー」(7月8日号)に発表する、垣内(かいと)雅彦三重大准教授(肝臓内科)らの研によれば、ウコン、クロレラなどの健康食品の一部に、表示のない平均摂取量を上回る鉄が含まれている場合があり、摂取していたC型慢性肝炎患者の病状改善を妨げるケースのあることが分かったという。垣内准教授らは、健康食品67品について鉄含有量を調べた結果、クロレラ商品(錠剤)の一つでは、100g中138.3mgで、1日当たりの摂取量を計算すると11.1mgとなり、成人男性の1日の平均摂取量の8.1mgを上回った。
ケール商品(錠剤)の一つに100g中127.2mg、マルチビタミン剤で118.7mgというケースがあった。秋ウコンの商品でも22.4mgという結果が出た。健康食品11品で鉄を1日推計8.5mg取っていた患者は、健康食品をやめただけで肝機能の数値が改善したという。
・テーマサイト: がんナビ ― 2007年07月06日

がん患者さんとそのご家族のために、がんの治療の方法や患者さんの日々の生活術をナビゲートするサイト。という、見出しのページです。
・市販薬の筋肉痛用クリームで死亡例 ― 2007年07月11日

米国で17歳の陸上選手が筋肉痛を和らげるクリーム剤Bengayの過剰使用によって死亡したとするニューヨーク市検視局の結論を受け、市販(OTC)薬の危険性について警告する声が高まっているという。サルチル酸メチルは、Bengayをはじめ、タイガーバームなど一般的な塗り薬の有効成分であり、アスピリンに似た抗炎症作用をもつが、高用量サリチル酸を含む抗凝固薬には、内出血、不整脈、肝障害などの副作用がある。
AP通信によれば、死亡した高校生はサルチル酸メチルを含有する複数の市販薬を併用していた。2005年の統計によれば、米国で何らかの毒性物質への皮膚曝露により死亡した例は14例あった。
市販薬は外箱をみても表示がわかりにくいものが多いので、単にラベルの指示を守るだけではなく、複数の製品を併用したり使用量を増やしたりしないことが重要と、米Ruskリハビリテーション医療研究所(ニューヨーク)のGerard Varlotta博士は指摘している。
・[解説]トランス脂肪酸の安全性 ― 2007年07月14日

YOMIURI ONLINE > 医療と介護 > ニュース 2007/06/26
過剰摂取心疾患の危険 含有量製品ごとにバラつき脂肪酸には、肉類や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸と植物油に多い不飽和脂肪酸があり、常温で液体の不飽和脂肪酸は、体内でも固まりにくいとされ食用油として広く使われるが、この不飽和脂肪酸を、マーガリン、ショートニングなどとして使う時に固形化させるため水素を添加する際にできるのがトランス脂肪酸である。
このトランス脂肪酸は、動脈硬化などの原因となる「悪玉コレステロール」(LDL)を増やし、予防効果のある「善玉コレステロール」(HDL)を減らすという研究が相次いでいる。長期にわたる大量摂取で、心筋梗塞など心疾患のリスクが高まるために規制が欧米で進む中、内閣府・食品安全委員会は「欧米に比べて摂取量は少なく、切迫した危険はない」との調査結果を公表した。
世界保健機関(WHO)と食糧農業機関(FAO)は、2003年の報告書で、トランス脂肪酸の摂取量は最大でも1日あたりの総エネルギー摂取量の1%未満とするように勧告した。
デンマークでは、04年から国内のすべての食品について、使用される油脂100g中トランス脂肪酸の含有量を2g未満とする規制を設けた。
米国は06年から加工食品に含有量の表示を義務付け、ニューヨーク市は昨年12月、市内のレストランなどでの使用を原則的に禁止した。こうした規制の広がりを受け、食品安全委員会は、昨年度、国内に流通するパン類、乳製品、マーガリンなど386の食品に含まれるトランス脂肪酸の含有量を分析し、国民健康・栄養調査の食品群別摂取量と食品加工油脂の生産量をもとに、国民の摂取量を推計し、21日公表したところによれば、1日当たりトランス脂肪酸の摂取量は、0.7g~1.3g(1日あたりの総エネルギー摂取量に占める割合は、約0.3~0.66%)だった。いずれも欧米の摂取量に比べて少なく、WHOの示した基準値以下だった。ちなみに、各国の推計摂取量(摂取した食品から推計、日本では0.7gに相当)は、アイスランド男性は6.7g、米国は5.8g(成人平均)、デンマーク男性は2.9gだった。
規制も重要だが、大切なのは、トランス脂肪酸の危険性を冷静に受け止め、偏食、過剰摂取を控え、バランスの良い食事を心がけることと結んでいる。
・運動時の水がぶ飲みで、低ナトリウム血症の恐れ ― 2007年07月14日

ジョージタウン大医療センター(ワシントン)のジョセフ・バーバリス教授が、医学誌スポーツメディシン5月号に発表したところによれば、運動する際に水をがぶ飲みし過ぎると、けいれんや呼吸困難といった運動誘発性の低ナトリウム血症(EAH)におそわれかねないと、適度の水分補給を呼びかけている。ある年のボストンマラソンでは参加者の約13%がEAHになった。今年のロンドンマラソンでも1人が死亡したという。トライアスロンや軍隊の行軍などでも報告例がある。過去のマラソン大会の調査で、レース中に3リットル以上の水を飲んだ人がEAHになるリスクが高かったという。
バーバリス教授によれば、「水の代わりに、塩分を含むスポーツ飲料を飲めばEAHを予防できるというのは誤解。スポーツ飲料も飲み過ぎると、やはり水分を取りすぎるリスクがある」と指摘する。
・がん患者の電話相談 ― 2007年07月16日

YOMIURI ONLINE > 医療と介護 > ニュース 2007/07/07
「日本サイコオンコロジー学会」が、患者や家族の悩みに関する電話相談「こころのサポートホットライン」を7日に開設した。(電)03-5218-4776、4771 午前10時~午後6時)
ヘルシーリポート:こわ~いピロリ菌 50歳以上で7割感染、胃がんのリスク高く ― 2007年07月16日

毎日新聞・ 暮らし ・ 健康 2007/07/09
50歳以上では7割近くの人がピロリ菌に感染している。ピロリ菌への感染者は、胃がんになるリスクは約5倍も高くなる。ピロリ菌を取り除く自衛策はあるのかというレポート。◆乳酸菌ヨーグルト×抗生物質など薬剤 併用で除菌効果
ピロリ菌と胃がんの関連でも、厚生労働省の研究班が岩手県などの男女約4万人を追跡した調査結果では、胃がんになった人の94%でピロリ菌が認められ、胃がんでない人の75%に比べ高かった。この数字から換算すると、ピロリ菌感染者の1/1000人が胃がんになる計算。一方、胃潰瘍の患者でピロリ菌を除去すると胃がんの発生率が1/3に低下するという研究報告もある。ピロリ菌だけが胃がんなどの原因ではないが胃がんの予防には
などのライフスタイルが基本的に重要だが、専門家の間では「ピロリ菌を取り除くことも予防策になる」との見方が強い。
- 喫煙をやめる
- 塩分の取り過ぎを控える
- 野菜・果物を多く食べるなどバランスのよい食事をする
- 運動をする、
では、どうやって除菌するのか。 標準的な除菌方法は、抗生物質や胃酸の分泌を抑える薬など3薬剤の併用治療で約7~8割の人は成功するが、ピロリ菌の約3割が3剤の一つの抗生物質(クラリスロマイシン)に耐性をもっているために、むやみに抗生物質を使うことが出来ないので、利用しやすいのがプロバイオティクスとなる。
プロバイオティクスは、腸内の善玉菌を増やすなど細菌バランスを整える乳酸菌などの微生物を指す。プロバイオティクスのひとつに、LG21乳酸菌があり、LG21乳酸菌はピロリ菌を粘膜から引きはがす働きがあり、この乳酸菌を含んだヨーグルトも市販されている。ピロリ菌に詳しい古賀泰裕・東海大学医学部教授(感染症学)らがピロリ菌に感染した成人を対象に、LG21乳酸菌入りヨーグルトを2個/日、8週間食べ続けてもらったところ、9割近くの人でピロリ菌が1/10に減り、なかには1/100に減るケースもあった。
最近は、高木敦司・東海大学医学部教授(総合内科)さんらが行っている薬とヨーグルトの併用療法も注目され始めているという。
最終結果は出ていないが、3剤だけの除菌率が約70%なのに対し、LG21乳酸菌との併用群は約80%、LG21乳酸菌とプラウノトールの併用は約87%と、併用療法の方が効果的なことが分かってきた。
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