・がん生存率 治療数と相関 ― 2007年05月20日
大阪府内330病院7万人調査大阪府立成人病センター調査部の津熊秀明部長、井岡亜希子主査らが、1994~98年に、大阪府内の約330病院で、がんと診断され、府の「地域がん登録」に登録された約7万人を調査し、肺、肝臓、胃など13種類のがんについて、治療件数が多い病院ほど、治癒の目安となる患者の5年後の生存率が高くなることを、明らかにした。
13種類のがんについて、手術、放射線など主要な治療の総件数を4分割し、治療件数が多い順で、上位1/4の件数をこなす病院を「多件数病院」とし、以下「中件数病院」「少件数病院」「極少件数病院」と分類、5年生存率などを比較した。
■肝臓がんの場合、
5年生存率は多件数病院(月間治療件数6.4件。対象5病院)が34.4%だったのに対し、極少件数病院(同0.2件、189病院)は10.4%にとどまり、3倍以上の開きがあった。
重症度などに違いがあるので、正確な比較のため、性別、年齢、がんの進行度の違いを調整し、5年以内の「死亡の危険性」を算出したところ、肝臓がんでは多件数病院に比べ、中件数病院は1.3倍、少件数病院が1.5倍、極少件数病院が1.9倍高かった。■肺がんでは、
極少件数病院での死亡危険性は、多件数病院の1.8倍、前立腺がんでは2.7倍に達した。■食道、卵巣がんなどでも、
死亡の危険性は治療件数が少ない病院ほど高かった。■胃、大腸、乳がんでは、
多・中・少件数病院で変わらないが、極少件数の病院だけ危険性が高かった。手術に高い技術が求められる肝臓・食道・肺がんや、手術だけでなく放射線治療、化学療法も必要となる卵巣がんなどで、特に病院間の格差が大きいと分析される。




最近のコメント