■青ジソに老化やメタボの予防成分 ― 2012年08月14日
青ジソに老化やメタボの予防成分
米国の生物医学誌「Free Radical Biology & Medicine」のオンライン版に発表された、京都大学大学院薬学研究科の久米利明准教授や農学研究科の入江一浩教授などの共同研究によれば、青ジソに、老化やメタボリックシンドロームなどの予防に有効な成分が含まれていることが判ったという。
生体内で活性酸素が大量に増えると、細胞や生体組織などの分子が酸化され、その機能を損なわれるが、こうした過度の酸化ストレスから守るために、抗酸化酵素の発現を高める防御システムが生体に備わっているが、この防御システムが損なわれることで老化や発がん、メタボリックシンドローム、動脈硬化、アルツハイマー病などを発病すると考えられている。
こうした疾患の予防には、野菜や果物の摂取が効果的であることが知られることから、久米准教授らは、6種類の果汁サンプル(桃・リンゴ・イチゴ・クランベリー・ラズベリー・温州みかん)と6種類の野菜サンプル(青ジソ・モロヘイヤ・春菊・セロリ・パセリ・赤ジソ)の成分を調べた結果、青ジソの抽出物から抗酸化の防御システムを活性化させる化合物(2',3'-dihydroxy-4',6'-dimethoxychalcone:DDC)が見つかった。
このDDCを化学合成してラットの細胞で調べたら、抗酸化タンパク質を増加させることが確かめられたという。
▼原題は、「Isolation, identification, and biological evaluation of Nrf2-ARE activator from the leaves of green perilla (Perilla frutescens var. crispa f. viridis)」
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