■ザクロ果汁に糖尿病予防効果の可能性 ― 2012年07月29日
ザクロ果汁に糖尿病予防効果の可能性
近畿大学農学部の河村幸雄教授と森山達哉准教授の研究グループが、米国の生化学専門誌「Biochemical and Biophysical Research Communications」に発表した研究に依れば、ザクロの果汁成分に、生活習慣に起因する糖尿病(2型糖尿病)の発症に関わる悪玉ホルモンの分泌を抑える効果のあることをマウスを使った実験で突き止めたという。
2型糖尿病の発症要因は、肥満に伴う「インスリン抵抗性」の病態が重要視される。これは血糖値を抑えるインスリンの効きが悪くなり、インスリンの無駄使いが起きている状態で、最終的に膵臓からのインスリンの分泌がなくなり糖尿病になってしまう。このインスリン抵抗性が起きるのは、肥満によって善玉ホルモンの「アディポネクチン」の分泌が減り、「レジスチン」などの悪玉ホルモンが増えるからとされる。
ザクロから抽出した果汁成分「エラグ酸」を、血中のレジスチン濃度が高いマウスに摂取させたところ、有意にレジスチン濃度が低下したほか、善玉のアディポネクチンの分泌には影響を及ぼさなかった。また、有意差は見られなかったが、血糖値などの糖尿病に付随する病態も改善傾向を示した。
この「エラグ酸」は抗酸化作用をもつポリフェノール化合物であり、レジスチンの分泌抑制効果のあることが分かったのは、今回が初めてという。
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