■リンゴの日常摂取で心疾患リスクが軽減 ― 2011年04月23日
米フロリダ州立大学(タラハシー)のBahram Arjmandi氏らが、米国農務省(USDA)により一部助成を受けている研究において、リンゴを毎日食べると心血管の健康に良いことを明らかにし、米ワシントンD.C.で開催された「実験生物学(Experimental Biology)」会議で発表した。飽和脂肪・トランス脂肪・食品コレステロールを含む食品はコレステロール値を上昇させるが、オリーブ油など健康的な脂肪を含む食品はコレステロール値を低下させる。また、果物・野菜・全粒穀類などの繊維質の豊富な食品はコレステロール値を低下させるが、繊維質の少ない炭水化物は中性脂肪値を上昇させ、HDL(高比重リポ蛋白)コレステロールを低下させる傾向があることは、よく知られている。
今回の研究では、45~65歳の女性160人を2群に分け、1群には干しリンゴ75g、もう一方の群は干しプルーンを1年間毎日摂取した。干しリンゴ1日分のカロリーは約240cal、リンゴ1個には約5gの食物繊維が含まれるという。その結果、食事のカロリーが増加したにもかかわらず、リンゴ摂取群に体重の増加はみられず、平均約1.5kgの体重低下が認められた。干しリンゴを摂取した群は総コレステロールが14%減少、LDL(低比重リポ蛋白)コレステロールは約23%減少したほか、心疾患リスクの増大を示すC反応性蛋白(CRP)及び過酸化脂質値が有意に低下した。
リンゴに含まれる繊維質やペクチンには不要なものを体外に排泄しや易くする働きがあり、またリンゴには、抗酸化物質も多く含まれているためと推測される。乾燥によって一部の栄養素が損なわれる可能性が高いため、干しリンゴよりも生のリンゴのほうがお勧めという。
▼原文:An Apple a Day May Help Keep Heart Disease Away
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