■健康的な3つの習慣が乳癌リスクを軽減 ― 2010年10月30日
健康的な3つの習慣が乳癌リスクを軽減
米ロチェスター大学メディカルセンター(ニューヨーク)家庭医学准教授のRobert Gramling博士らが、医学誌「Breast Cancer Research(乳癌研究)」10月12日号に発表した研究によれば、特定の“乳房に健康的な”生活習慣を維持する閉経後の女性は、近親者に乳癌患者がいる場合であっても乳癌リスクを軽減できるという。その“乳房に健康的な”3つの生活習慣とは・・・
研究は、1993年に開始された「女性の健康イニシアチブ(WHI)」研究に参加した50~79歳の米国女性のデータを分析。 5.4年の追跡期間中、1,997人の女性が浸潤性乳癌であると診断された。乳癌の既往歴のある女性および遺伝的要素の強い若年性(early- onset)乳癌(45歳未満で診断されたもの)の家族歴のある女性は除外した。
- 定期的に運動をする。(定期的な運動とは心拍数を上げる20分間の運動を5回/週以上実施するもの)
- 正常な体重を維持する。(正常体重はボディマス・インデックス(BMI)が18.5~25とした。)
- アルコールの摂取を適量に抑える。(適度なアルコール摂取の定義は、7/週杯未満)
その結果、晩期発症型乳癌の家族歴のある女性では、3つの習慣をすべて守っている人の年間の乳癌発症率が1,000人に6人であったのに対して、どの習慣も守っていなかった女性では年間1,000人に約7人であった。家族歴のない女性では、この習慣を守っている人は年間 1,000人に3.5人が乳癌と診断されたのに対し、いずれも守っていなかった女性は年間1,000人に4.6人であった。
米国癌協会(ACS)の乳癌リスク軽減のガイドラインは、アルコール摂取を1杯/日未満に抑えること、健康的な体重を維持すること、45~60分の「意図的な運動」を5日/週以上することが推奨されており、このACSのガイドライン通りに運動量を増やせば、今回の研究よりリスク軽減効果はさらに増大するだろうとのこと。
▼原文: Three Healthy Habits Cut Breast Cancer Risk, Study Finds
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