■動物性脂肪の摂取が膵癌の原因に ― 2009年07月11日
米国立癌研究所(NCI)のRachael Z. Stolzenberg-Solomon氏らが、医学誌「Journal of the National Cancer Institute」オンライン版6月26日に発表したところによれば、赤身肉や乳製品の脂肪が膵癌リスクを増大させるという。
今回の研究では、脂肪分、特に動物性脂肪の多量摂取と膵癌リスクとの間に関連が認められたという。今回の研究は、「NIH-AARP(全米退職者協会)による食事と健康研究」に参加した50万人強(男性30万8,736人、女性21万6,737 人)のデータを収集したもので、被験者は1995年と1996年に124品目の食品に関する質問表に回答した。平均6年の追跡期間中、1,337人が膵癌と診断された。動物性脂肪の摂取が最も少なかったグループに比べて、最も多く摂取していたグループは、膵癌発症リスクが男性で53%、女性で23%高く、飽和脂肪の摂取量の多いグループは、少ないグループに比べて膵癌の発症率が36%高いことも判明した。
さまざまな癌リスクを軽減するために赤身肉を控え、植物性食品を多く摂ることが勧められるという説を、裏付けるものとなりそうだ。
また、米国医師会誌「JAMA」6月24日号に報告された別の研究では、若年成人の過体重または肥満が膵癌リスクを高めるほか、中高年の肥満が膵癌の生存率の低さに関連することが明らかにされており、30代で過体重の場合には膵癌リスクが60%増大し、肥満だとリスクは2~3倍になるという。
▼原文: Eating Animal Fat May Lead to Pancreatic Cancer
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