■家庭内のカビがうつ病の原因 ― 2007年09月16日
家庭内のカビがうつ病の原因
米ブラウン大学(ロードアイランド州プロビデンス)のEdmond D. Shenassa氏らは、カビと精神衛生上の問題との関連を検討するため、2002~2003年に世界保健機関(WHO)がフランス、ドイツ、スロバキア、ハンガリー、ポルトガル、イタリア、スイス、リトアニアの8都市から収集したデータ(約3,000世帯、18~104歳の約 6,000人の対象者に直接問診を実施したもの)を解析した結果を、米医学誌「American Journal of Public Health」10月号に発表したところによれば、湿気が多くカビの生えた家に住む人は「うつ病リスクが高い」ことが示された。米国では、住居内のカビの許容量についての指針はないが、カビの胞子を吸い込むと呼吸器のアレルギー反応が誘発されたり、喘鳴、息切れ、肺感染症のほか、鼻詰まり、咳、頭痛、皮膚や喉、目の炎症が生じたりするという。特に、アレルギーや喘息患者、癌の化学療法中などで免疫不全状態にある人はリスクが高い。
湿気やカビの全くない住居で暮らす人は57%であったが、地域差が大きく、カビがある家はポルトガルでは80%以上、スロバキアでは25%未満だった。被験者の9%が「うつ病」であるとされ、ほかの因子を考慮しても、カビと「うつ病」との間に関連性が有り、カビのある家で暮らす人は「うつ病」リスクが約40%高いという。
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