◎湖の見える雪景色 ― 2010年03月21日
■常在菌と付き合う2/乳酸菌摂取 下痢減らす ― 2010年03月21日

「プロバイオティクス」とは、「健康のために」を意味するギリシャ語に由来し、人間に利益をもたらす「善玉菌」を指し、その代表が、「乳酸菌」。ビフィズス菌やラクトバシラス等の細菌は、食物の残りカスを分解して乳酸を作るので乳酸菌と総称され、腸内細菌の10%を占める。
杏林大医学部感染症学教授の神谷茂さんによれば、激しい下痢を引き起こす腸管出血性大腸菌O-157等は中性の環境を好む。乳酸菌は腸内を酸性にすることで、侵入してくる病原菌を居辛くする働きをする。また、腸の収縮運動(蠕動運動)を活発にして便秘や下痢を防ぐなど、腸の働きを整えてくれるので、腸内に善玉菌を増やせば健康に役立つ筈という考えから、「乳酸菌入り」等の食品・飲み物が販売されている。善玉菌を摂取することの有効性を示す研究結果もある。
ロタウイルスが原因の下痢の症状が出た直後から乳酸菌を含む食物を食べたら、下痢が続いた期間は1.4日で、乳酸菌を摂らなかった人より1日早く治ったとか、開発途上国への旅行中、乳酸菌を含む食品や薬剤などを毎日服用した場合、何も取らないより、感染性下痢になる割合が減ったというもの。体外から摂取する細菌は腸内に棲み着かず、排泄されてしまうので、毎日、食べ続ける必要がある。
→・・・・このサイトに掲載されている解説図は、こちら!
最近のコメント