■トランス脂肪酸、女性は過摂取 お菓子の食べ過ぎ原因? ― 2010年03月23日
トランス脂肪酸、女性は過摂取 お菓子の食べ過ぎ原因?
心臓病との関係が指摘されるトランス脂肪酸の摂取量を探る日本で初めての本格調査を、東京大等8大学のグループが行った結果によれば、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)が薦める目安「1日に摂る総カロリーの1%未満」を超えて摂取していた人が、30~40代の女性で3割を超えていたという。調査は、526の食品ごとに含まれるトランス脂肪酸の量を国内外のデータを使って検討したほか、国内4地域に住む30~60代の男女225人に、季節ごとに4日間ずつ計16日間、食事の内容を詳しく記録してもらい、摂取量を算出したもの。
1日の平均摂取量は、男女共1.7g、総カロリーに占める割合はそれぞれ0.7%、0.8%で、WHOなどの推奨の範囲内に収まっていた。
30代女性では、2.1g(総カロリーの1.0%)だったが、1%以上の人が33%いた。
40代女性では、1.9g(総カロリーの0.9%)だったが、1%以上の人が38%いた。
女性全体では、トランス脂肪酸の元になった食べ物のうち、お菓子類が22%を占めたが、男性では15%。お菓子を沢山食べる女性の習慣が、トランス脂肪酸を多く摂取することにつながった可能性があるという。トランス脂肪酸の多い食品は、LDLコレステロールを増やす飽和脂肪酸も多かったり、高カロリーだったりするので、トランス脂肪酸だけを無くそうとするより、食生活全体の見直しが必要と専門家は分析している。
▼記事中の解説図 → ここをクリック
最近のコメント