■ホタルイカに脂肪肝改善効果…富山 ― 2012年04月24日
ホタルイカに脂肪肝改善効果…富山
富山短大食物栄養学科の竹内弘幸准教授らの研究グループが、ホタルイカに脂肪肝を改善する効果があることをラットを使った実験にて確認したという。研究成果は5月18~20日に東北大学で開かれる日本栄養・食糧学会で発表されるという。
イカにはコレステロール値を下げる作用のある「タウリン」が多く含まれており、「富山湾の神秘」とも呼ばれるホタルイカにも同様の作用があるとみて昨年4月に研究を始めた。
実験では、ラット21匹を7匹ずつ3グループに分け、それぞれに、通常の餌、ホタルイカの凍結乾燥粉末を5%混ぜた餌、スルメイカの同様の粉末を5%混ぜた餌を2週間与え続けた後、血液と肝臓を調べた結果、ホタルイカを与えたグループは通常の餌を与えた場合に比べ、肝臓の中性脂肪量が平均で3割減少した。一方、スルメイカの場合は1割減にとどまった。血中コレステロール濃度も、スルメイカでは1割減だったが、ホタルイカでは2割減ったという。
ホタルイカを与えたラットの肝臓の遺伝子を解析したところ、脂肪合成に関係する遺伝子の働きが抑えられていることもわかったという。有効成分の特定や、人間が食べても効果があるのかは、これからの研究課題だという。
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