■森林浴:免疫力アップ 効果に科学的裏付け ― 2009年05月16日

毎日新聞 ライフスタイル > 健康 > アーカイブ 2009/05/15
森林浴の効果を科学的に明らかにし、病気の予防や健康増進に役立てようという取り組みが進んでいる。昨年、秩父多摩甲斐国立公園の一部の2,482haの森林浴効果が科学的に認められ「森林セラピー基地」に認定された。それを記念したイベントが2009年4月26日、奥多摩町で開かれた。森林セラピーとは「科学的証拠に裏付けられた森林浴効果」を意味し、NPO「森林セラピーソサエティ」(東京都千代田区)が公募し、専門家が森林浴効果を現地調査し認定する。これまでに認定されたセラピー基地やセラピーロードは、全国で38カ所を数える。
35カ所で約420人を対象にした実験では、森林で15分椅子に座って景色を眺めた群では、都市部の駅前などで座った群に比べ、ストレスホルモンである「コルチゾール」濃度は12.4%低下した。リラックスしていることを示す副交感神経系の活動は55%高くなった。
森林浴のこうした効果は、視覚(森林の景色)、嗅覚(木の香り)、聴覚(葉ずれの音や小川のせせらぎ音)、触覚(樹木や葉、地面の感触)、味覚(湧水の味など)の五感が刺激されることで起こるという。調査にかかわる宮崎良文・千葉大教授(生理人類学)によれば、「森林浴は免疫力を高めて病気を予防したり、健康増進につながる。森林の香りが好きな人もいれば、風景を楽しむ人もいる。新緑が芽吹く季節を好む人もいれば、紅葉が好きな人もいる。自分の興味のある自然環境と同調することで、より効果的な森林浴ができる」という。
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