■少量のワイン摂取で寿命が延びる ― 2009年05月14日
少量のワイン摂取で寿命が延びる
少量のアルコールを飲む習慣が良い効果もたらすということは知られているが、オランダ、Wageningen大学のMartinette Streppel氏らが医学誌「Journal of Epidemiology and Community Health(疫学・コミュニティーヘルス)」4月号に発表した報告は、さまざまなアルコール飲料を対象に40年という長期にわたり定期的に追跡したもので、1日にグラス半分のワインを継続的に飲んでいる男性は寿命が5年長いこと、また種類にかかわらず少量(1日20g)のアルコール飲料を長期間摂取している人は、飲酒しない人に比べて寿命が2.5年長いという。そのほか、以下のことが明らかにされた。
今回の知見は女性には当てはまらないが、ワイン、特に赤ワインに多く含まれるポリフェノール化合物が心臓に良い影響を与えていると推察。
- 少量のアルコールを長期間摂取すると、飲酒しない人に比べて寿命が2.5年長かった。
1日20gを超えるアルコール摂取では、2年近い寿命延長が認められた。- 1日に平均20g程度のワインを飲む人は、50歳の時点の余命が、ビールまたは蒸留酒を飲む人に比べて2.5年長かった。
また飲酒しない人に比べると約5年長かった。- 適度な飲酒と死亡リスクの低さとの間には関連がある。
ワインの摂取と心疾患、脳卒中などによる死亡リスクの低さとの間には強い関連がある。しかし、アルコールの健康効果を長年研究しているArthur Klatsky博士(カイザーパーマネンテKaiser Permanente メディカルセンター、カリフォルニア州)によれば、ワインを飲むことが良いのか、それに関わる別の何か(例えば、ワインを飲む人は運動や健康的な食事をする比率が高いなど)については不明であると述べている。
▼原文: Drink a Little Wine, Live a Little Longer
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