■クジラ漁の街・太地住民、毛髪の水銀濃度4倍 ― 2010年05月11日
クジラ漁の街・太地住民、毛髪の水銀濃度4倍
「健康被害なし」だが、鯨肉摂取影響か環境省の国立水俣病総合研究センターが、5月9日に発表したところによれば、クジラやイルカを食べる習慣がある和歌山県太地町の全住民の3割にあたる1,137人の毛髪の水銀濃度を調査した結果、全国の他地域と比べて平均で4倍超であったと発表した。調査は夏季(09年6~8月)と、クジラ類をよく食べる冬季(10年2月)の2回実施。町民から魚介類の摂取状況を聞き、毛髪を検査したもの。
夏季調査の毛髪水銀濃度は、男性が平均11.0ppm、女性が6.63ppmで、国内14地域で調べた平均値(男性2.47ppm、女性1.64ppm)を大きく上回った。水銀中毒の症状はみられなかったが、うち43人は世界保健機関(WHO)の基準値50ppmを超えていたという。
同町は古式捕鯨発祥の地で、沿岸では国際的な規制対象外の小型のゴンドウクジラなどの漁が行われており、夏季調査対象者のうち、調査前の1か月間にクジラ、イルカを食べた人は36.8%で、国内14地域の調査で「クジラをよく食べる」とした人が1%未満だったことから、同センターは、同町のクジラ類の摂取状況と毛髪水銀濃度に相関関係があると結論づけた。
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