◎梅園に人が憩う頃 ― 2009年03月28日
■ヘルシーリポート:コエンザイムQ10 体内の酸化抑え、老化防止 ― 2009年03月28日
毎日新聞 ライフスタイル > 健康 > アーカイブ 2009/03/20
老化防止の基本は「バランスのある食事」「適度な運動」「精神的なストレスのないポジティブな生き方」だが、アンチエージング(抗老化医学)の素材として注目されているコエンザイムQ10についてのレポート。コエンザイムQ10(英語のエンザイムは酵素の意味、コは補助や協働の意味)は1957年、米国の研究者が心臓から発見した物質で、エネルギー生産のほかにも重要な働きとして、抗酸化作用がある。
アンチエージングの研究で知られる山本順寛・東京工科大学応用生物学部長(日本コエンザイムQ協会理事長)が、コエンザイムQ10に関心を抱いたのは自身の実験で、約10年前、血液中にある脂質の酸化と抗酸化物質の関係を研究していたとき、ビタミンEの抗酸化作用がコエンザイムQ10の助けで衰えないことを発見し、「私たちの体が錆びつかないような働きの一端をコエンザイムQ10が担っている」と考るようになったという。
■年齢とともに減少
コエンザイムQ10自体は、体内の細胞でつくり出されているが、20代あたりをピークに徐々に減って、40代で約3割、70~80代で5割以上も減ってしまう。減った分を補っていこうというのがコエンザイムQ10を活用した健康法だ。コエンザイムQ10が一番豊富といわれるイワシからでさえ、1日に必要な量とされる100mgを摂取するには、毎日20匹以上食べねばならないので、山本教授はコエンザイムQ10を300mg/日、サプリメントから摂取している。
一般的には中高年の老化防止や疲れやすい人などに向くが、コレステロールの合成を抑える抗コレステロール薬を服用している人にもコエンザイムQ10がお勧めという。
コエンザイムQ10が体内で合成される経路はコレステロールが合成される経路と同じで、メバロン酸の生成を阻害して、コレステロールを低下させるスタチン系高脂血症薬を服用すると、コレステロールが低下するだけでなく、同時にコエンザイムQ10も減ってしまう。コエンザイムQ10が減ると心臓の働き(心拍出量)も衰えがちになる。バランスのとれた食事や適度の運動も大切だが、頼りになるサプリメントも摂る必要がありそうだ。
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