■肥満に伴う冠疾患リスク、運動するだけではなくならない ― 2008年05月28日

Nikkei Medical Online HOT NEWS 2008/05/13
米国Beth Israel Deaconess医療センターのAmy R. Weinstein氏らが、Arch Intern Med誌2008年4月28日号に報告したところによれば、過体重・肥満による冠疾患リスク上昇は、積極的に運動しても完全に消し去ることはできず、予防には運動と体重管理の両方が重要であることが、中高年女性を対象とする前向きコホート研究で明らかにした。この研究は、Women’s Health Study(WHS)の被験者のうち、ベースラインで心血管疾患、癌、糖尿病でなかった女性3万8987人を平均10.9年追跡したもの。
運動量の合計とウォーキング量は、いずれも、増加すれば冠疾患リスクは有意に減少した。200kcal/週未満の女性に比べ1500kcal/週以上のグループのハザード比は0.78(0.63-0.97)(傾向性のP=0.007)。ウォーキングをしない女性に比べ、週に4時間以上歩く女性のハザード比は0.65(0.51-0.83)(傾向性のP<0.001)となった。
BMIと運動量を組み合わせて評価すると、BMIと冠疾患リスクの関係は強力で、活動的な女性もそうでない女性も、BMI上昇により冠疾患リスクの有意な上昇を経験していた。
ウォーキング量について分析したところ、過体重群と肥満群では1週間のウォーキング時間が増えると冠疾患リスクは有意に低下。しかし、正常体重群ではウォーキングの量に依存したリスク減少は見られなかった。
今回得られた結果は、これまでの報告と同様に、BMIと運動量が夫々独立した危険因子であることを確認した。それらを組み合わせて冠疾患との関係を評価したところ、運動量が多ければBMI上昇による冠疾患リスク上昇は弱まるが、BMI高値がもたらすリスクを完全に消し去ることはできなかった。これは、日常的な運動と体重を低く維持する努力の両方が重要であることを示している。▼原題:The Joint Effects of Physical Activity and Body Mass Index on Coronary Heart Disease Risk in Women
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