■男性長寿日本一の秘訣とは… 横浜市青葉区 ― 2008年05月14日

厚生労働省が全国の市区町村別の平均寿命を発表したところによれば、前回は男性の長寿3位だった横浜市青葉区が、1歳以上も延ばしてトップになった。その理由を探るルポ記事青葉区の長寿の理由について、美しが丘地区の自治会や老人会の会長を務める中島寛司さん(72)は、「富裕層が多く、成長した子どもに支えられている人が少なくない。病院も多く、医療が受け易い。また、社会との接触を続けている人が多いことも理由では」と話す。
行政として青葉区の担当者は、「緑が多い住環境の良さと、文化活動が盛んでそれが生きがいに結びついていることが影響しているのでは」と分析しており、区内には、こどもの国や寺家ふるさと村といった、自然がそのまま残る緑地があり、公園数226は横浜市内でも一番多い。青葉区医師会の西川真人副会長によれば、青葉区の住民は、健康に対する関心が高いと分析する。「病状や経過など、きちんとした説明を求めてくる患者が多く、健康意識が高い」という。青葉区メディカルセンターの松木満里子さん(46)も、同様の見方をしており、「脈をとって、『不整がありますね』だけでは駄目で、血圧を測ったらその値についての説明ができなければ納得してもらえない」という。「介護日記をつけていたり、医療費についてどんな制度を利用できるか勉強したりする人も多い」という。
青葉区を走る東急田園都市線沿線のほとんどの駅前にはスポーツクラブがあり、そこに通う高齢者の姿がよく目につく。健康に注意を払い、それをサポートする医療や介護の施設が充実している。緑地や公園が多く、交流も活発――。そんな青葉区の長寿の理由の特徴が垣間見えた。
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