■喫煙で寿命10年縮まる 日英、日本人を60年以上調査 ― 2012年11月19日
喫煙で寿命10年縮まる 日英、日本人を60年以上調査
放射線影響研究所(広島市)や英オックスフォード大が10月25日付の英医学誌電子版に発表した調査結果によれば、たばこを吸うと寿命が8~10年縮まることが判ったという。
研究は、被爆者の健康影響を調べるために放影研が60年以上続けている「寿命調査」の対象者のうち、喫煙の有無が判明している日本人(被爆していない人も含まれる)約68,000人を分析したもの。
未成年でたばこを吸い始めた男性(1920~45年生まれ)の72%は70歳まで生きた。一方、同じ年代でたばこを吸わない男性の72%は78歳まで生きた。たばこで寿命が8年縮まったことになる。女性は、寿命が10年縮まっていた。
この傾向は、被曝線量や飲酒の習慣、肥満度、年齢を考慮しても変わらず、喫煙開始年齢が遅くなると寿命への影響は小さくなった。
これまでの英米の大規模な疫学調査では、たばこで寿命が10年短くなるという結果が出ていた。またこれまでの国内の疫学調査でも、影響は4年程度に留まるとされていたが、従来の国内の調査には喫煙開始年齢が比較的遅く、吸う本数も少なかった1920年以前に生まれた人が多く含まれていたため、影響が過小評価されていたと、研究チームは分析している。
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