◎二人の世界 ― 2009年02月06日
■命の燃料、酢が肝心 東大チーム解明 ― 2009年02月06日
命の燃料、酢が肝心 東大チーム解明
東京大先端科学技術研究センターの酒井寿郎教授(代謝学)らがマウスを使った実験で、極度の飢餓状態にある場合や糖尿病患者にとって、酢がかなり重要あることを突き止めたと、3日付米科学誌セル・メタボリズム(電子版)に発表した。体内では、代謝によってできるATP(アデノシン三リン酸)が、体を動かしたり体温を維持したりするエネルギー源となっており、このATPを生み出すには、瞬発系の運動ではブドウ糖を、持久系の運動だと脂肪酸やケトン体を主に使うことが知られている。
遺伝子操作で、ブドウ糖や脂肪酸を代謝できるが酢酸は代謝できないマウスを創り、エサを与えた場合と48時間絶食させた場合を正常なマウスと比較。酢酸を代謝できないマウスだけが、絶食状態のときに著しく体温と持久力が低くなることがわかったというもので、ブドウ糖の吸収・利用が極端に低い糖尿病患者に、血糖値を上げないエネルギー源として酢が役立つかもしれないという。
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