◎未来へ歩む二人 ― 2009年02月02日
■女性のメタボ基準緩すぎ? 最適腹囲90cm→80cm ― 2009年02月02日
女性のメタボ基準緩すぎ? 最適腹囲90cm→80cm
特定健診で使われているメタボリック症候群の現行の復位の基準は、男性85cm、女性90cmで、女性のサイズを男性より大きく設定しているのは、世界的に例がない。
この現行基準は、高血糖などが起き易くなる内臓脂肪の面積を画像診断で調べて100平方センチと判断し、それに相当する腹囲を導いたが、「女性のサイズが大き過ぎてリスクのある人を見落とす」という批判があった。国際糖尿病連合は07年、「男性90cm、女性80cmがいい」とする独自の日本向け基準を出していた背景が有り、この診断基準を検証している厚生労働省研究班(主任研究者=門脇孝・東京大教授)の中間解析がまとまった。
研究班による中間解析は、測定値と実際に起きた病気とのかかわりを調べた初めての全国調査を3万人以上の住民を対象に、腹囲サイズや血圧、血糖値などを測定し、その後の心筋梗塞や脳卒中の発症を追跡した。 このうち男女16,000人のデータを使い、心筋梗塞との関係を調べ、見逃しや過剰な判定が最も起こりにくいサイズを計算した結果、新基準の復位は「男性84cm、女性80cm」。
腹囲がこれより大きいと、小さい人に比べて心筋梗塞を起こすリスクが男性で2.4倍、女性で1.6倍高いという。診断基準値の見直しに影響を与えそうという。日本の特定健診では、腹囲が基準値を上回ったうえで、血糖か脂質、血圧のうち2項目以上で基準を超えた場合、メタボ症候群と判定される。
■各国の基準復位(単位cm) 米国 男性 102、女性 88 欧州 男性 94、女性 80 南アジア・中国 男性 90、女性 80 日本 男性 85、女性 90 今回の研究班の数値 男性 84、女性 80
最近のコメント