・がん細胞が免疫系の攻撃をかわす仕組みを解明 ― 2006年05月19日
2006/05/19
がん細胞が免疫系の攻撃をかわす仕組みを解明
「Nature」オンライン版5月10日号に掲載されたSchering-Plough Research Institute(カリフォルニア州)のMartin Oft博士およびRobert Kastelein氏らによる研究によれば、がん細胞が免疫システムから逃れる鍵となる機序が明らかにされたという。
免疫細胞の攻撃を妨げるような環境を作るのは、インターロイキン-23(IL-23)と呼ばれる物質だという。
今回の研究では、IL-12またはIL-23のいずれかを欠損したマウスで癌誘発を試みた結果、IL-23をもたないマウスでは腫瘍が誘発されなかった。正常なマウスには予測された比率で癌が発生し、IL-12欠損マウスには予測より高い比率で癌が発生した。この結果は、以前は癌の元凶と考えられていたIL-12が、実はIL-23と相殺して癌を防いでいる可能性を示すものであるという。
・グレープフルーツジュースに含まれる薬物相互作用をもたらす原因物質を特定 ― 2006年05月19日
2006/05/19
グレープフルーツジュースに含まれる薬物相互作用をもたらす原因物質を特定
グレープフルーツジュースには、薬剤が血中に取り込まれる効率を上げるため、用量および効果が増大し、時に危険な副作用が生じることがあるが、米ノースカロライナ大学(UCN)チャペルヒル校総合臨床研究センターのPaul Watkins博士らが、この原因となる物質が特定し、医学誌「American Journal of Clinical Nutrition」5月号に発表した。かつてはグレープフルーツの苦味成分であるフラボノイド類がこの薬物相互作用の原因であると考えられていたが、無調整のグレープフルーツジュース、フラノクマリン類(furanocoumarins)と呼ばれる物質を除去したグレープフルーツジュース、オレンジジュースを比較した結果、フラノクマリンを除去すると、フラボノイド類を全て残していても薬物相互作用が生じなかったという。
▼原文
:Researchers Discover Why Grapefruit Juice Interacts With Drugs
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