■非ポリープ型大腸病変も癌になり易い ― 2008年03月29日

米国退役軍人局パロアルト・ヘルスケアシステム(カリフォルニア州)のRoy Soetikno博士らが、米国医師会誌「JAMA」3月5日号に発表したところによれば、大腸(結腸)癌の多くはポリープから発生すると考えられているが、いわゆる非ポリープ型(平坦型または陥没型)の病変も癌になり易いという。研究グループは、標準的な大腸内視鏡検査が予定されていた退役軍人1,819人(平均64歳、95%が男性で、79%が白人)を対象に、非ポリープ型病変を検出する検査を実施。
非ポリープ型病変は、主に日系人にみられるものだと考えられており、米国の医師はこのような病変を検出する訓練を受けていない。Soetikno氏らは、このような病変を高い確率で検出できるよう、日本の内視鏡検査施設の専門家により特別な訓練を受け検査を実施した。
その結果、764人(42%)に1つ以上の病変が発見された。170人(9.35%)に非ポリープ型病変があり、81人(4%)にはポリープと非ポリープ型病変の両方が認められた。一般のスクリーニングでポリープが見つかる確率は約30%で、非ポリープ型病変が発見される確率の5倍の高さだというが、今回の研究では、非ポリープ型病変が癌性である確率(odds)がポリープの9.78倍と、非常に高いことが判明した。
この知見は、大腸内視鏡検査の有用性を否定するものではなく、「十分な訓練を受けた内視鏡技師による高度な検査の必要性を強調するものである」と付け加えている。▼原文: Non-Polyp Colon Lesions Hard to Detect
These flat growths are relatively common and tend to be cancerous, study finds≪関連記事≫
▼大腸の非ポリープ性病変は癌を含むリスクが高い
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/jama/200803/505802.html
~Nikkei Medical Online HOT NEWS 2008/03/21
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