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■コーヒーや茶の摂取で脳卒中リスクが軽減 ― 2009年03月10日
米サンディエゴで開かれた米国脳卒中協会(ASA)主催の国際脳卒中会議で発表された2件の研究結果によれば、コーヒーや茶の摂取で脳卒中リスクが軽減するという。第1の研究は、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のDavid Liebeskind博士が、1988~94年に実施された第3回米国民健康栄養調査(NHANES)のデータを調べ、コーヒー消費量と脳卒中との関係を評価したもの。
40歳以上でコーヒーを飲む習慣のあった9,384人のうち、脳卒中の診断を受けたのは500人(5%)、自己申告による脳卒中の症状または一過性脳虚血発作(TIA)の経験があったのは2,793人(29.8%)であった。分析の結果、6杯/日 以上コーヒーを飲む人の脳卒中罹患率は 2.9%であったのに対し、1~2杯/日 しか飲まない人の罹患率は5%であることが示された。
第2の研究では、3杯/日 を超える茶を飲む人は、1杯/日 未満しか飲まない人に比べて脳卒中リスクが21%低いことが示された。
UCLAの Lenore Arab博士は、194,000人強を対象とした9件の研究について、一般的にカフェインが含まれる紅茶および緑茶について分析を行った(多くがアジアからのデータ)ところ、4,378人が脳卒中を発症していたが、どの研究でも一貫して茶の摂取量が多いほどリスクが低下することが判明。その機序は明らかにされていないが、抗炎症作用や紅茶や緑茶に含まれるアミノ酸のテアニン(theanine)の作用によるものと考えられている。 米マイアミ大学ミラー医学部のRalph Sacco博士は、コーヒーの研究は、被験者のある一時期でのコーヒー摂取について尋ねたものであり、コーヒーよりも茶に関する研究の方が信頼性は高いと指摘している。
この研究が発表される前に、米医学誌「Circulation」オンライン版2月16日に掲載された研究では、脳卒中、心疾患、糖尿病、癌の既往のない女性83,000人強を追跡した結果、4杯/日 以上コーヒーを飲む人は脳卒中リスクが20%低く、5~7杯/週 飲む人では12%低いことが報告されている。
▼原文: Coffee or Tea Consumption May Lower Stroke Risk
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