■ローヤルゼリーで内部被曝予防…岡山大チーム ― 2012年05月27日
岡山大の榎本秀一教授(核薬学)らの研究チームが5月20日に開催された「日本栄養・食糧学会」にて、ミツバチから採取した「ローヤルゼリー」に、放射線の内部被曝を予防する効果があることを発表した。
「山田養蜂場」(岡山県鏡野町)との共同研究で、マウスを使った実験で、マウスに微量の放射性ヨウ素や放射性ストロンチウムを投与して被曝状態にしたうえで、ローヤルゼリーを1週間飲ませたグループと、飲ませなかったグループを比較した。
ローヤルゼリーを飲ませたグループは、ヨウ素の体内の蓄積量が被曝後8時間で半分以下になった。ヨウ素が溜まり易い甲状腺では、ローヤルゼリーを飲ませたグループではヨウ素がほぼ消滅したという。ストロンチウムも約50%多く排出されたという。
■トンネル内ではNO2濃度、基準の10倍超 - 東大調査 ― 2012年02月17日
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻の戸野倉賢一教授、独立行政法人 交通安全環境研究所 環境研究領域の山田裕之主任研究員、東京大学 環境安全本部の林瑠美子助教らが、1月10日発行の「大気環境学会誌」2012年1月号に「道路上でのNO2濃度状況とその走行中車室内および周辺生活環境への影響」として発表した高速道路上における二酸化窒素(NO2)濃度およびその自動車室内への影響調査に依れば、高速道路の車道上ほぼ全域で大気環境基準の1日平均値(0.06ppm)を超過すると共に、渋滞、上り坂の道路及び総延長10km程度のトンネル内では、中央公害対策審議会の短期暴露指針値(0.2ppm)を超過する値になるという。
特に、トンネル内では指針値の10倍を超え、車内空調を外気導入モードで走行すると、車室内も7倍程度の非常に高い濃度のNO2濃度になるという。
■赤外線での癌治療法開発 マウス8割完治、副作用なし ― 2011年12月02日
米国立保健研究所(NIH)の小林久隆チーフサイエンティストらが、11月6日付の米医学誌ネイチャー・メディシン(電子版)に発表したところによれば、体に無害な赤外線を使った新しい癌治療法を開発し、マウスの実験では8割で完治、副作用もなかったという。
光を受けると熱を出す特殊な化学物質と、癌細胞のたんぱく質(抗原)に結びつく抗体を結合させた薬を作り、この薬を注射して、翌日、がん細胞の表面に付いたところで、近赤外線を当て、発熱させて癌細胞を破壊する治療法で、近赤外線は無害で、熱を出す化学物質も体の中で代謝されるため「安全性は高い」という。
実験は、2週間で死んでしまう悪性癌のマウスに、この薬を注射し翌日に近赤外線を1日15分照射する治療を2日間実施。これを1週間おきに4回繰り返し、8割で癌が完治したという。
■ジャンクフードは精子を損傷する、米研究 ― 2011年11月20日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2011/10/23
米ハーバード大(Harvard University)とスペインのムルシア大学(University of Murcia)の研究を英大衆紙サン(The Sun)が報じたところによれば、研究チームが食事日記と精子の関係を調べ、クッキーやケーキ・チョコレート・ポテトチップ・フライ料理・加工食品、所謂ジャンクフードを多く食べている男性は、健康な食生活の男性と比較して、精子の品質が低いことがわかったという。
卵子に到達する能力が最も低かったのは、硬化油のようなトランス脂肪の多い食品を食べていた男性の精子だった。逆に能力が最も高かったのは、全粒粉や野菜、魚を食べている男性の精子だった。
■大腸菌、感染源はエジプト産香辛料か 欧州食品安全機関 ― 2011年07月14日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2011/07/01
欧州で48人の死者を出した腸管出血性大腸菌(EHEC)の感染源について、欧州食品安全機関(European Food Safety Authority、EFSA)が6月29日に発表したところに依れば、欧州疾病予防管理センター(European Centre for Disease Prevention and Control、ECDC)と共同で実施したリスク評価において、2009年~2010年からエジプトからフランスとドイツに輸出されたフェヌグリークと呼ばれる香辛料の可能性があるとの見方を示した。
ただ、陽性反応が1件も出ておらず、全ての感染例の原因なのかどうかは、依然として不確かな部分が多いという。
現時点でEHECの感染源は、有機栽培のスプラウト(新芽野菜)と特定されており、仏国でも新芽野菜を食べた10人が症状を訴え、病原性大腸菌の感染が確認された。
■基礎からわかる放射能対策 ― 2011年03月29日
■被曝から身を守るために
福島第一原発の事故での、放射性物質の野菜や水道の汚染が報告された。放射線の体への影響はどんなものか、被曝を防ぎ健康への害を減らすにはどんな対策をとるのが適切か。知っておきたい基礎知識と生活の注意点が纏められている。
- 食品・水、数回摂取でも問題なし (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38410- 健康への影響、100ミリ・シーベルトが目安 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38404- 屋内退避は効果的 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38401- 雨や雪への過度な対応不要 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38398- 避難時、皮膚・口・鼻を覆う (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38396- ヨウ素剤、現段階では不要 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38397- 行動記録で被曝量推定 (2011年3月22日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38395- 基準上回る水道水、乳児も入浴・洗髪 問題なし(2011年3月24日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38507
- キーワード ベクレル (2011年3月24日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38543- キーワード 半減期 (2011年3月24日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38542- キーワード 水質汚染 (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38544- キーワード 被曝 (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38210- キーワード 放射性物質 (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38209- キーワード シーベルト (2011年3月17日)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38207
■レシートや紙幣に大量のビスフェノールA、米研究 ― 2010年12月19日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/12/09
米NPO「Safer Chemicals」「Safer Families」「Washington Toxics Coalition」で作る研究チームは、国内の主要小売店・喫茶店22店舗で受け取る感熱紙レシートを調べたところ、がんや肥満等との関連が指摘されている化学物質ビスフェノールA(BPA)が相当量付着しているとする研究結果を、2010年12月8日に発表した。これらのレシートを10秒触っただけで、最大2.5μgのBPAが指に付着し、擦った場合はその付着量が約15倍になったという。指に付着したBPAは、紙幣へも移動していたが、その量はレシートの場合よりもはるかに少なかったという。
世界保健機関(WHO)は、BPAは体内に蓄積しないという見解を示している一方で、最近の研究で少量のBPAにも健康被害との関連があることが分かってきているとも述べている。
■薬剤耐性示す細菌の遺伝子、南アジアから世界に拡散の恐れ ― 2010年08月29日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/08/11
インドを中心とする南アジアで、形成外科手術や美容整形術を受けた人が、薬剤耐性の高い細菌に感染する例が増えているという。8月11日の英医学専門誌「The Lancet」に掲載されたカーディフ大学とインド・マドラス大学(Madras University)による研究において、異なる種の細菌を行き来できるNDM-1(New Delhi metallo-beta-lactamase-1)という遺伝子を持つ細菌の感染例が報告された。
インドで疑わしい症状を示した入院患者を調査したところ、インド南部のChennaiで44人(検査した患者の1.5%)、北部のHaryanaで26人(同8%)の感染者が見つかった。さらにバングラデシュとパキスタンに加え、英国でも37人が感染していることが分かった。英国の感染者の一部は、最近、インドあるいはパキスタンで美容整形手術を受けていたという。異なる種の細菌を行き来できるNDM-1(New Delhi metallo-beta-lactamase-1)という遺伝子は、英カーディフ大学(Cardiff University)のTimothy Walsh氏が、2009年に、肺炎桿菌(クレブシエラ菌)と大腸菌の2種類の細菌を行き来できることを初めて特定したもので、保菌者はインドの病院で手術を受けたスウェーデン人だった。
■他のサイトの関連記事
市中感染の懸念も国内に治療薬はなし
多剤耐性菌で厚生労働省が事務連絡http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201008/516412.html
Nikkei Medical Online HOT NEWS 2010/08/23
■農薬を多く摂取した子どもの「注意欠陥多動障害」発症率は2倍、米・カナダ研究 ― 2010年05月29日
AFP BB News > ライフ・カルチャー >ヘルス 2010/05/19
米国とカナダの研究チームが5月17日に、小児科学誌「ピディアトリクス(Pediatrics)」に発表した論文によれば、栽培過程で農薬を使用した野菜や果物を多く摂取した子どもは、ADHD(attention deficit hyper-activity disorder、注意欠陥多動障害)を発症する確率が高いという。研究チームは、米国の8歳~15歳までの子ども1139人を対象に調査を行った結果、農薬に用いられる有機リン酸エステルの残留レベルが高い子どものADHD発症率は、通常の2倍であったという。
論文が引用した2008年のある調査報告によれば、野菜や果物で残留農薬が検出され、特に、冷凍ブルーベリーでは28%、イチゴでは 25%、セロリでは20%で、残留農薬が検出されたという。
■クジラ漁の街・太地住民、毛髪の水銀濃度4倍 ― 2010年05月11日
「健康被害なし」だが、鯨肉摂取影響か環境省の国立水俣病総合研究センターが、5月9日に発表したところによれば、クジラやイルカを食べる習慣がある和歌山県太地町の全住民の3割にあたる1,137人の毛髪の水銀濃度を調査した結果、全国の他地域と比べて平均で4倍超であったと発表した。調査は夏季(09年6~8月)と、クジラ類をよく食べる冬季(10年2月)の2回実施。町民から魚介類の摂取状況を聞き、毛髪を検査したもの。
夏季調査の毛髪水銀濃度は、男性が平均11.0ppm、女性が6.63ppmで、国内14地域で調べた平均値(男性2.47ppm、女性1.64ppm)を大きく上回った。水銀中毒の症状はみられなかったが、うち43人は世界保健機関(WHO)の基準値50ppmを超えていたという。
同町は古式捕鯨発祥の地で、沿岸では国際的な規制対象外の小型のゴンドウクジラなどの漁が行われており、夏季調査対象者のうち、調査前の1か月間にクジラ、イルカを食べた人は36.8%で、国内14地域の調査で「クジラをよく食べる」とした人が1%未満だったことから、同センターは、同町のクジラ類の摂取状況と毛髪水銀濃度に相関関係があると結論づけた。
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