■乳酸菌の作り出す多糖体への研究進む 明治乳業、インフルエンザウイルスの感染予防効果などを発表 ― 2009年12月19日
乳酸菌の作り出す多糖体への研究進む
明治乳業、インフルエンザウイルスの感染予防効果などを発表
明治乳業が10月15日に開催したマスコミセミナーで発表したところによれば、乳酸菌「1073R-1」の作り出す多糖体(以下EPS)の、インフルエンザウイルス感染防御作用があることを、マウスを使った実験で確認したという。この研究は、北里大学北里生命科学研究所・北里大学大学院感染制御科学府との共同研究によるもので、「乳酸菌1073R-1を使用したヨーグルト」または「ヨーグルトと同量のEPS」を摂取させたマウスをインフルエンザウイルスに感染させたところ、両群とも、摂取しなかった群に比べて生存率が有意に延長すること、感染後の肺中のウイルス量が有意に低下することなどが確認されたという。
この結果は、日本薬学会第129年会(2009年3月)、日本食品免疫学会設立5周年記念学術大会(2009年5月)で既に発表されている。ヨーグルトを作るブルガリア菌の中から免疫賦活作用の高い多糖体をより多く生成する乳酸菌として 1073R-1を特定し、2005年から2007年にかけて、山形県船形町と佐賀県有田町で実施したヒト試験では、同乳酸菌を使用したヨーグルト摂取での免疫機能改善効果、カゼを引くリスクの低下などを確認している。
又、同社はカナダ農務・農産食品省研究部門との共同研究により、1073R-1乳酸菌が作るEPSの基本構造を解明。10月17日、カナダで開催されたThe 22th annual MOOT NMR Minisymposiumで発表した。
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