■理研などの共同研究グループ 食物繊維の多い食事が大腸炎を抑制することを発見 ― 2013年12月06日

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QLifePro > 医療ニュース > NEWS > 医療 2013/11/24
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酪酸が制御性T細胞を増やす独立行政法人 理化学研究所が11月14日に発表したところに依れば、東京大学、慶應義塾大学先端生命科学研究所との共同研究によって、腸内細菌が作る酪酸が体内で免疫系に作用し、免疫細胞である制御性T細胞を増やす働きがあるという。
食物繊維の多い食事が酪酸を増加研究グループは、マウスに高繊維食を与えると制御性T細胞への分化誘導が起こることを発見した。
今後の治療法や発症メカニズム解明に期待
高繊維食を与えられたマウスは、低繊維食のマウスに比べ腸内細菌の活動が高まり、代謝産物である酪酸の生産量が多くなり、この酪酸が制御性T細胞への分化誘導に重要なFoxp3遺伝子の発現を高めていることから、食物繊維の多い食事を摂ると腸内細菌の活動が高まり酪酸が多く作られ、この酪酸が炎症抑制作用のある制御性T細胞を増やすと考えられる。
大腸炎を起こす処置をしたマウスに酪酸を与えたところ、制御性T細胞が増えて大腸炎が抑制されたという。クローン病や潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の患者の腸内では、酪酸を作る腸内細菌が少ないことが知られている。今回の発見で、腸内細菌が作る酪酸には炎症性腸疾患の発症を防ぐ可能性があり、今後の新たな治療法の開発などが期待ができる。
▼理化学研究所 プレスリリース 2013.11.14
http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131114_1/
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