■赤身肉摂取増やすと、糖尿病発症率が上昇 ― 2013年08月09日
赤身肉摂取増やすと、糖尿病発症率が上昇―15万人データ分析
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323382204578554232404051940.html
ウォール・ストリート・ジャーナル > ライフ > ヘルス > 2013/06/19
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米ハーバード大学が主に看護師や医師を対象に実施した3つの長期調査の約15万人のデータを、シンガポール国立大学の研究者たちが中心になって分析した結果、過去4年間で牛肉や豚肉など赤身肉の消費を増やした人は、その後の4年間に2型糖尿病(生活習慣に起因するとみられる糖尿病)を発症する確率が、赤身肉の消費を増やさなかった人より高いが判ったと云う。この分析結果は米医師会刊行の「JAMAインターナル・メディシン」6月17日の電子版に掲載された。
赤身肉の消費と2型糖尿病の発症との関連を指摘する研究で、赤身肉の消費量の変化と2型糖尿病の発症リスクとの関係を長期追跡したのは、今回が初めてとみられる。
この研究で分かった事は、赤身肉の消費量を過去4年間で1日当たり半サービング(1サービングは1食分の分量)以上増やした集団と、消費量を変えなかった集団とを比較すると、その後の4年間に2型糖尿病を発症するリスクは、消費量を増やした集団の方が48%高かった。
しかし、同じく4年間で赤身肉の消費量を同じだけ減らしても、その後の4年間に糖尿病を発症するリスクは低減しなかったが、もっと長い期間で見ると、リスクが14%減った。
この結果は、その他の要素(体重や全体的な食事の質など)とは独立していて、両者の関連は見られなかった。
論文の執筆者らは、赤身肉と2型糖尿病の予防との関連の強さを確認するもので、長期間にわたる赤身肉の消費抑制が予防上良い効果をもたらすことを示す証拠だと云うが、必ずしも赤身肉自体が問題ではないと指摘する医師もいる。
この研究に対する解説(同じくJAMAインターナル・メディシンに掲載)を執筆したウィリアム・J・エバンス博士は、問題なのはタンパク質~肉の種類ではなく、脂肪の種類が問題だと指摘する。同博士は、赤身肉は脂肪含有量が多いとする間違った描写がされている、と付け加えていて、赤身肉であってもリブ・アイ(リブロース=最も厚みのあるロース部分で、霜降りになりやすい部位)といった高脂肪の部位ではなく、サーロイン・ティップあるいはラウンド・ステーキなどといった低脂肪の部位を消費者は選択できる筈だと指摘する。
米政府による一般的な食事の指針と同様に米糖尿病学会(ADA)は、糖尿病の患者に対し、野菜や果物を多く摂取し、乾燥豆を含む全粒食品を選ぶよう推奨している。また1週間に2~3回魚を食べることも推奨している。脂肪分の少ない肉とは、牛肉や豚肉のうち、名前の最後に「ロイン」がつくもので、ポークロインやサーロインなどを指す。
▼原題:Major Study Examines Meat-Diabetes Link
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