■「トクホ」は病気に効く? 「トクホ」の本当の意味とは? ― 2012年10月23日
「トクホ」は病気に効く? 「トクホ」の本当の意味とは?
「トクホ」とは「特定保健用食品」の略で、登録には企業が安全性・有効性データを揃えて、国の審査を受ける必要があり、更に全国6カ所の検査機関で行う試験でも有効性が確認できれば、「体脂肪が気になる方に」「食後の血糖値が気になる方に」といった、身体への機能に踏み込んだ表示ができるという制度で、2012年8月31現在、1,013品目が許可されている。
例えば、「体に脂肪がつき難い」という効能を持つお茶は、「ウーロン茶重合ポリフェノール」とか「高濃度茶カテキン」などの脂肪燃焼や脂肪排出を促進する成分が含まれており、通常のお茶よりも人工的に多く含まれるように開発された食品で、一般の飲料と比較して効果を証明している。
お茶以外も含め、現在認められている「トクホ」には、整腸作用・カルシウムの吸収促進やコレステロール・血圧・血糖・中性脂肪・体脂肪などのメタボ予防関連の商品がある。
少々メタボな体型で、血圧高めで、毎年健診で高血圧と指摘されながらも、元来の医者嫌いで、多忙を言い訳に病院を避けていてトクホを頼みにしているような人のトクホの使い方は果たして正しいのか?
トクホには、一見「病気」に効くようなイメージがありるが、対象とする「病名」は一切書かれていない。
前述した「脂肪が体につきにくい」お茶も、「脂質異常症(高脂血症)」の病気に対する治療効果があるわけではなく、血圧対策トクホも「血圧が高めの方に」適していても、「高血圧症」という病気だと診断された方が対象では無い。
トクホは、「効果」を謳っていても医薬品では無いのである。その対象は、あくまで健康な人(グレーゾーンの人を含む)なのだ。
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