■カルピス、発芽した「C-3102株」の腸内環境改善作用やビフィズス菌増加作用を確認 ― 2012年06月24日
カルピス、発芽した「C-3102株」の腸内環境改善作用やビフィズス菌増加作用を確認
カルピス 発酵応用研究所が、6月14日~15日に開催された腸内細菌学会で発表したところによれば、同社保有の微生物であるバチルス・サブチルスC-3102株(以下「C-3102株」)が経口摂取後に生きて腸まで到達すること、その一部が発芽することで強いビフィズス菌増加作用を示すことを、オランダ応用科学研究機構(TNO)の協力によってヒト胃腸管モデルを用いた実験にて確認したという。
「C-3102株」は、同社の微生物研究によって自然界から発見され、バチルス・サブチルスBacillus subtilis(枯草菌)に属する菌株で、これまでの研究により「C-3102株」の芽胞の摂取は、腸内環境の改善を介して、健康維持に役立つことが明らかになっていたが、ヒトの体内でどのように活動し、腸内環境に作用するか詳しいメカニズムについては明らかになっていなかった。
今回の実験は、オランダ応用科学研究機構(TNO)が開発したヒト胃腸管モデルを使用。「C-3102株」の芽胞を「胃・小腸モデル」に通し、通過後の生残率と発芽率を調べた。次に"「胃・小腸モデル」を通過した「C-3102株」"または"未処理の「C-3102株」(胃・小腸モデルを通過させず、発芽していないもの)"を「大腸モデル」に接種し、72時間後の腸内菌叢の変化を調べた結果、「C-3102株」の芽胞は、胃・小腸を通過した後も生きて大腸まで到達し、又その一部は発芽していることがわかった。
「C-3102株」の挙動と腸内菌叢に与える影響について検討した結果、「C-3102株」は「胃・小腸モデル」を通過した後も高い生残性を示し、その一部は発芽することが判った。また、「C-3102株」には、ビフィズス菌増加作用があり、その作用は「胃・小腸モデル」を通過し、発芽した「C-3102株」を入れたほうが強くなった。以上の結果から、生きて腸まで到達すること、その一部が発芽することで強いビフィズス菌増加作用を示すことが示唆された。
<<他のサイトの情報>>C-3102株のビフィズス菌増加作用とそのメカニズムをヒト胃腸管モデルで確認
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