■赤身肉の摂りすぎは寿命を縮める ― 2009年04月06日
赤身肉の摂りすぎは寿命を縮める
米国立癌研究所(NCI)のRashmi Sinha氏らが、米医学誌「Archives of Internal Medicine(内科学)」3月23日号に発表した研究によれば、赤身の肉及び加工肉の多い食事を摂取していると、癌や心疾患だけでなく、アルツハイマー病や消化性潰瘍などさまざまな疾患により寿命が短縮するという従来の治験を裏付けた。研究は、50~71歳の被験者50万人強を対象に、10年以上にわたり食事内容を調べたもので、最も多く赤身肉を食べていた群は、最も少ない群に比べて、あらゆる原因による死亡リスクが男性で31%、女性で36%高かった。また、加工肉を多く摂取した群は少ない群に比べ、死亡率が女性で25%、男性で 16%高いこともわかった。
◎癌による死亡率について、
赤身肉(牛肉、豚肉など)の摂取が多い群では、男性で22%、女性で20%高かった。
加工肉(ソーセージなど)を多く摂る男性では12%、女性では11%高かった。◎心血管疾患による死亡率は、
赤身肉(牛肉、豚肉など)の摂取が多い群では、男性で27%、女性で50% 高かった。
加工肉(ソーセージなど)を多く摂る男性では9%、女性で38%の増加がみられた。そのほか、白身肉(鶏肉、魚肉など)の摂取が多い群の死亡率は低いが、喫煙経験のない集団で白身肉を多く摂取する人は、心障害による死亡リスクが男性で24%、女性は20%高いという興味深い結果が出ているが、白身肉には飽和脂肪のほか、多数の発癌物質が含まれており、これが死亡率を高める原因ではないかと推測している。
▼原文: Too Much Red Meat May Shorten Life Span
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