■「カーボンナノチューブでも中皮腫」――アスベスト同様との論文 ― 2008年06月15日
「カーボンナノチューブでも中皮腫」――アスベスト同様との論文
新素材として期待がかかるカーボンナノチューブが、肺がんなどを引き起こすアスベストと同様に作用するという研究結果が発表された
英エディンバラ大学のケネス・ドナルドソン教授らの英・米の研究者らが5月20日発表したところによれば、長繊維状のカーボンナノチューブは、長繊維状の構造がアスベストファイバーの構造と似ているだけでなく長繊維状のアスベスト同様に作用し、悪性中皮腫を引き起こす可能性があることをマウスを使った実験で確認したという。約20年前に発見されたカーボンナノチューブは、プラスチックのように軽量で鋼鉄のように強靭なことから、新薬や電池、エレクトロニクスなどさまざまな分野で活用されている。
今回の実験は、長繊維状と短繊維状のカーボンナノチューブ、長繊維状と短繊維状のアスベストファイバーを、それぞれマウスの腹腔に注入した。その結果、長繊維状のカーボンナノチューブは、長繊維状のアスベストファイバーと同様の作用を示したが、大気中のカーボンナノチューブが吸入可能かどうか、吸入された場合肺まで届くかどうかなどは分かっていない。また短繊維状のチューブや湾曲したチューブにはアスベストのような働きは確認できなかった。
カーボンナノチューブの安全性について、今後さらに研究が必要のようだ。
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