■夜間勤務も発癌因子に ― 2007年12月25日
夜間勤務も発癌因子に
世界保健機関(WHO)所属組織である国際癌研究機関(IARC)が、疫学データ・動物研究の結果、夜間勤務と腫瘍形成とを結びつけるメカニズムに関する研究について詳細に調べた結果、バー、コンビニエンスストア、病院などでの夜間勤務がヒトの癌に何らかの形で寄与している可能性が示されたと、医学誌「Lancet Oncology」12月号に発表された。これは発癌リスクを評価する国際癌研究機関(IARC)による結論で、夜間勤務を「発癌性がおそらくある因子(probable carcinogen)」として正式にリストに加えることを予定しているという。
しかし、IARCの定義はあくまでも夜間勤務が「おそらく」癌リスクをもたらすというもので、明らかな発癌因子とされるアスベストや喫煙ほど十分な根拠があるわけではなく、リスク軽減の方策はあまりなく、長期にわたるメラトニン補充も勧められないと専門家はいう。米国癌協会(ACS)は、まだ十分な検討ができていないとして、IRACでのリスト掲載についての判断は見合わせているとコメントしている。
最近のコメント