■CTスキャンの多用により癌リスクが増大 ― 2007年12月18日
CTスキャンの多用により癌リスクが増大
米コロンビア大学(ニューヨーク)のDavid J. Brenner氏およびEric J. Hall氏らが、米医学誌「New England Journal of Medicine」11月29日号に発表したところによれば、1980年代以降、米国ではCTスキャンの施行件数が急激に増えたことで高線量の放射線曝露による癌リスクが増大しているという。CTスキャンでは、通常行われるX線撮影の50~250倍の放射線量を浴びることになり、個人単位のリスクは小さいものの、大きな集団単位では将来的に問題が出てくるという。
Brenner氏によれば、「放射線による癌の発症までには長期間を要するが(但し白血病は10年以内に発症することがある)、数十年後には、今実施されているCTスキャンに起因する癌が、癌全体の1.5~2%を占めるだろう。」。Brenner氏とHall氏は、CTスキャンのリスクを軽減させる手段として、次の3つの提案をしている。
▼原文:
- 放射線量を個々の患者に合わせて調節する、
- 超音波やMRI(磁気共鳴画像)など放射線リスクのない別の手段がある場合はCTスキャンの使用を避ける、
- CTスキャンの施行件数を減らす。
Rise in CT Scans Poses Cancer Risk
One-third of the scans are unnecessary, Columbia researchers contend
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