・野菜や果物が癌を撃退 ― 2007年05月09日
野菜や果物が癌を撃退
野菜や果物の摂取により、癌のリスクが減少することを示した3つの研究が、米国癌学会(AACR)年次集会で報告された。1.米国立癌研究所(NCI)のNeal Freedman氏らによる研究:
成人49万802人を対象に、果物および野菜の摂取量と頭頸部癌の発生率を比較。頭頸部癌の787人について喫煙およびアルコール摂取などの危険因子を調整後、1,000cal/日 摂取につき果物または野菜を6皿分摂取する人は、1.5皿しか摂取しない人に比べ頭頸部癌リスクが29%低く、1皿分追加するだけでも6%のリスク低下が認められた。単独では果物よりも野菜の方が高い予防効果がみられたという。
2.米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究:ブロッコリーと大豆蛋白による乳癌および卵巣癌に対する予防効果のメカニズムについて、実験室レベルでの研究成果を報告。ブロッコリーが消化されるとジインドリルメタン(DIM)という物質が、大豆が消化されるとゲニステインという物質が形成されるが、これらの物質が、乳癌及び卵巣癌の細胞に作用し、拡散を抑制することがわかったというが、大豆にはエストロゲン様の作用があるため、エストロゲンにより促進される癌のある人は注意が必要だという。
3.米ハワイ癌研究センターの研究:カリフォルニアおよびハワイ在住の18万3,518人を対象にフラボノール摂取量と膵癌リスクを比較。タマネギ、リンゴ、ベリー類、ケールおよびブロッコリーなどに含まれる物質であるフラボノール摂取量が最も高い人は膵癌リスクが23%低いことが判ったほか、喫煙者ではさらに効果が大きく、フラボノール摂取量が多い人は膵癌リスクが59%低いことが判明した。
▼原文
:Fruits and Vegetables Fight Off Cancer
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