・魚180gを毎日食べると週1回に比べて心筋梗塞リスクが半減 ― 2006年01月18日
2006/01/18
魚180gを毎日食べると週1回に比べて心筋梗塞リスクが半減
大阪大学の磯博康氏らが Circulation誌電子版に2006年1月9日に報告したところによれば、 40~59歳の日本人男女4万人超を対象に、魚介類の摂取と冠疾患リスクの関係を調べ、平均23g/日を摂食している群に比べ、平均180g/日を摂っている群では、全心筋梗塞リスクは53%低く、非致死的冠イベント・リスクは57%低いことが明らかになった。西欧での研究では、魚を週に1~2回(1日30~60g)食べると、冠動脈疾患と心臓突然死のリスクが減少すると報告されていたが、日本人のように、魚を高頻度、大量に食べる集団を対象に、初回冠疾患イベントのリスクと魚摂取量の関係を調べた研究はほとんどなかった。
2003年の厚労省調査では、日本人の魚介類摂取量は、40~49歳で平均93.2g/日、50~59歳では105.5g/日だった。これは、今回の集団では第2/5群に相当する。この群では、統計学的有意なリスク減少が見られなかった。刺身1切れが約15g、魚の切り身1切れは約80g、となれば、夕食以外にもう1食、魚料理を食べることで最高5/5位群入りが可能になるが、魚に含まれる水銀やダイオキシン、調味に用いられる塩分などの摂取増には注意した方がよさそうだという。
▼Circulation誌Webサイト:原題は「Intake of Fish and n3 Fatty Acids and Risk of Coronary Heart Disease Among Japanese. The Japan Public Health Center-Based (JPHC) Study Cohort I」
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